オブジェクツ・サブジェクツ≪イマジネーションオブウルトラマン≫

円谷プロダクションプロデューサー 桜井浩子さんについて

ウルトラマンのフジアキコ隊員といえば、言わずと知れた桜井浩子さん。 2006年「ウルトラマンマックス」では、DASHと共に闘う「ヨシナガ・ユカリ」教授役を好演。 2006年「ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟」でも友情出演と、そのご活躍と人気はウルトラファンであれば、周知のことですが

桜井浩子さんは円谷プロダクションのプロデューサーとしてもご活躍中です。
その桜井さんが今回、企画プロデュースされたのがこの「オブジェクツ・サブジェクツ」です。

オブジェクツ・サブジェクツは現在 バルコミュージアム≪渋谷パルコパート3・7階≫ にて、
2006年12月8日から12月31日
(10:00〜21:00 入場は閉館30分前まで / 最終日は5:00pm閉館予定)の日程で、 展示公開されています。渋谷パルコは、渋谷駅ハチ公前出口から徒歩5分程度です。
(入場料金 一般500円・学生400円・小学生以下無料) バルコミュージアム公式

オブジェクツ・サブジェクツとは

■オブジェクツとは、アートとしてのウルトラマンの魅力を再確認する試みをする。「物体」
■サブジェクツとは、それらの「物体」を生み出した人物のこと

M78星雲から飛来したウルトラマンは、毎週登場する怪獣たちと戦い、その活躍は多くの子ども達を魅了しました。 そして今年でウルトラマン生誕40周年を迎え、これを機に、アートしての目線であらためてヒーローと怪獣の造形を、 写真とオリジナルプロップを通して見直してみる(オブジェクツ)と、同時にウルトラマンの制作に携わった方を 今回特別に20人、写真パネルなどで、ご紹介するという(サブジェクツ)を併設した企画展示です。

オブジェクツ・サブジェクツイベント

この「オブジェクツ・サブジェクツ」の展示会を記念して、去る12月10日(日)より渋谷パルコ内特設会場 パルコミュージアム パルコ パート3 / 7F にて

ウルトラマンイベント画像

原口智生さん(OBJECTS ディレクター)/ 照内 潔さん(フォトグラファー)/ 桜井浩子さん(ナビゲーター) をゲストにお迎えしてのトークショー が開催されました。

まず、場内入り口には、 円谷プロ、バンダイ、角川書店、後援会等のみなさまから贈呈されたスタンド花が11本。 置き花が10個と豪華絢爛のさまで一般ゲストの方をお出迎えしました。

ウルトラマンイベント画像

場内に入ってすぐ目に飛び込むのは、この展示のキービジュアルとなった。「見返りウルトラマン」 そして展示写真パネルは、74点にものぼります。

トークイベントは午後2時からおよそ45分間でしたが、場内はウルトラマンのファンで満場。 簡易イスでは座りきれないゲストの方が、取り巻く中、原口智生さん、 照内 潔さん、 桜井浩子さんの順に盛大な拍手を受けての 入場。 桜井さんは大勢のファンやウルトラ関係者にちよっぴり立ち止まって驚いたように、目を見張ります。

用意された3つのストールに入場順に腰掛けると、桜井さん開口一番「ちよっと、わたし、足が届かない。」 といきなり、発言され場内大爆笑。

原口さんは、野球帽をあみだに被った快活な姿が印象的で、照内さんは全体を茶系でコーデネイトされた紳士のご様子、 桜井さんは、上から下まで黒の パンツスタイルに黒のプーツというファッション。色白のお顔によくお似合いです。その足元にはファンからのプレゼントの深紅のポインセチア が飾られています。

よじのぼるようにストールに腰掛ける桜井さんに、原口さんと、照内さんのお二人は自分達は足が届くと足を下につけて見せ て、 勢いあまって原口さんは足元の ミネラルウオターを蹴飛ばしてしまいました。

この瞬間に場内は和み、3人の会話が弾みます。

自己紹介はどうしましょうと桜井さんは、原口さんにふります。 原口さんはこの企画では、OBJECTS ディレクターですが、現在ウルトラマン生誕40周年記念作品の 「ウルトラマンメビウス」の特技監督でもあるのです。

監督をやったことがなかったという原口さんに桜井さん、はじめての人間に、頼む方も頼むほうだけど、 やるほうもやるほうだわね。といたずらっぽく笑います。

原口さんとウルトラマンとのお付き合いは遡ること幼稚園のころから、東宝のゴジラの現場にご親戚がいらしたことから、 幼稚園、小学校とよく通いましたの言葉に、年齢差を気にされたのか桜井さん「幼稚園」とひっかかります。

しかしその原口組、実は半端じゃなく厳しい。 最初と最後ということでウルトラマンメビウスの第1話2話、16話から ウルトラマンメビウス最終回の49話と50話を特技監督として担当された原口さん、40周年記念作品の 最初と最後を飾ります。

原口組からみなさんにご紹介されたのは、 今回メビウスの1話、16話そして最終回を撮りましたカメラマンの高橋義仁(ヨシヒト)さん。 桜井さんにフォトと、どちらが難しいのと質問されると、フォトグラファーの照井さんが、 動いている方が難しいのではないかと メビウス本編のカメラマンを担当した高橋さんにエールを送ります。

最終回本編で、五藤圭子(ウルトラマンネクサスの平木詩織隊員。ヘアースタイルが腰までのロングヘアーとかなり変化しています。) さんの凛とした強くて、優しい笑顔を引き出すだめに寒空の中、何度もテイクを繰り返したという高橋さん、

「あの人、優しく見えるけどそうでもないのよ」 と桜井さんにしっかり報告されていました。

今回の企画で、原口さんとはじめての顔合わせとして、東京駅で待ち合わせをしたところ、 現れた原口さんのあまりにも不機嫌なさまに驚いたという桜井さん、 クリエターの方は、感情が表面に出やすいとのことで、

「今日のお二人はご機嫌 はどうですか」という問いに、饒舌でにこやかな原口さんは、ご機嫌のご様子。

その横で、僕は、しゃべんなくてもいいよね。と言い出す照内さん。 しゃべらなくていいトークショーなんか聞いたことがないと断言する桜井さん。 とにかく場内は3人のやりとりに、終始笑いいっぱいです。

照内 潔さんが出版された写真集のウルトラマンアートは、デジカメ撮影だそうで、 どうやって作っているのか分からない、と逆に制作方法を質問された 展示されている写真パネルは、今回の展示会のために、 パルコサイドで制作されたものでした。

その手法はというと、 出力してパネルに貼り付けたものということですが、貼り付け方がうまい。と照内さんは笑いながら絶賛。

バルコさんとウルトラマンとの出会いは、過日ウルトラマン誕生の奇跡、40周年記念企画のひとつとして、 岡本太郎美術館で開催された「ウルトラマン伝説展」がパルコ関係者の方の 目に止まったからとのこと、オブジェクツ・サブジェクツのタイトルは原口さんが、 英語に堪能な友人に相談しながら決定されたそうです。

パルコさんから、お話をいただいて特に打ち合わせもなく、トークショーに来てくださいねと言われて、 この日を迎えた、原口さんと照内さんは、 とくに聞かれることもなく、コミニュケーションを取らなくても、いい形にしていただいて感無量です。 とうれしそう、聞かれもしなかったけどと補足して、またまた場内の笑いを誘います。

ウルトラマンのマスクはA・B・Cタイプとありますが、今回展示されているブーツのフォトは、Cタイプ。 ウルトラマンを演じた古谷さんご本人が履いた ものということで、ポロポロで、匂いがしそうなそのブーツがアート作品として切り出されています。

作品づくりはぶつかり合いで、自分が思った方向が正しいとは限らない。 だから、一緒にものづくりを進めていった。 関わった人間のファッションが合わさったものが出来上がってくる。

いい意味で、緊張感がなく気楽に撮れたというチームでは、 プロデュサーの桜井さんは、途中から現場におまかせの制作担当になっていたとか、

「コンビニで、おにぎりを買ってきたりね。」と笑う桜井さんに、 照内さん、「買出しおばさんになっていたよね」と言われた桜井さん、またまたひっかかります。

「今なんかおっしゃいました?」「いえ聞こえなかったことにしてください」と焦る照内さんですが、 「買出しお婆さんになってなくてよかった」と美しい笑顔で、ちよっぴり睨みます。

今回のアートブック(立体を切り取ったもの)のキービジュアルとして大きく取り上げられた 「見返りウルトラマン」は当初周囲の方から、ご指摘をいただいた、 ウルトラマンは前向きじゃないといけないというのがその理由だったそうですが、

ウルトラマンイベント画像

後ろを向いているウルトラマンについて、 照内さんは、「あれがウルトラマンの気持ちじゃないか」と、桜井さんは男性を見るときは、うなじを見る。 背後から撮られているウルトラマンを見たとき、「いい男になったな」と感じたとおっしゃいます。

展示物の方の目玉は、なんといっても「アボラス」「ゴモラ」こちらは保存状態がよくないというとで、 かえって失礼ではないかと故高山良策氏のご遺族は、展示に難色を示された。

そこで、高山良策氏の石神井のご自宅にみんなで説得に突撃。「もう強撮(ごうさつ)だよね。」と原口さん。 「あれ、当時の本物ですよ」と桜井さん。本編で実際に目視したという桜井さんが生き証人とのことです。

その他の展示物の中で、桜井さんのお気に入りは、ゼットン星人の小型円盤。 この円盤のデザインは「池谷」さんのものと原口さんの 説明に桜井さんは「あら、凄いのね池谷さん」と目を見張ります。 お気に入りの理由は、宝石みたいで女性としてはやはり綺麗だからとのことですが、

原口さんのお気に入りは、「ジェットビートル」理由は女性のラインのようで「エロティックでいい」というご感想。 照内さんは、撮ったものは、「すてへて嬉しくて、恥ずかしくて 自分を晒してしまったな」と微笑んでいらっしゃいました。

その他、隊員服や放送記念としてゲストやスタッフに配られた「流星マーク」のネクタイピン、 「あけてくれ」の異次元列車、小型ビートル 右側翼先端など、興味深くウルトラマニアには嬉しい展示が盛りだくさん。

また、 今回特別に選別されたサブジェクツのメンバーとしてご紹介されていらっしゃる 方は何方でしょうか?何人のお顔をみなさんご存知でしょうか、こちらもぜひ、ご覧いただいてお確かめください。

「大きな企画は会社(円谷)におまかせ、私はこういうのが好きなの」と頬を染める桜井さん。 少女のように真っ直ぐに夢を追いかける女性はまさに、ウルトラのヒロインその人でした。

渋谷パルコ、そこは1歩踏み込むと、 ウルトラマンアートの世界が広がっているのです。

本ページの内容はトークショーの再現ではなく、会話を切り出し、編集の上ご紹介させていただいております。 予めご了承ください。

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