ウルトラシリーズ怪獣名の由来・命名秘話考察
ファンによる考察です。あらかじめご了承くださいませ。(50音順)
- イカルス星人(ウルトラセブン):ギリシャ神話由来。【補足事項】父親の忠告を忘れ、空を飛ぶ時に太陽に近付きすぎ、翼を失って海に没したイカルス(イカロス)。
- キュラソ星人(ウルトラセブン):「ドラキュラ」をもじったもの。
- キングジョー(セブン):金城哲夫さんのお父様が経営されていた店で、お父様が「キングジョー」と呼ばれていたから。【補足事項】キングジョーは初放送当時には名前がなかった(↓※1 トピックス参照)。
- ゴース星人(セブン):「ゴースト」から。
- ゴドラ星人(セブン):「ゴンドラ」由来。
- ザラブ星人(ウルトラマン):ザラブとは「我々の星で兄弟」の意。「ブラザー」を逆読みしたもの。
- シーボーズ(ウルトラマン):文字通り海坊主が上半身英語になったもの。【補足事項】実相寺昭雄監督著書「ウルトラマンができるまで」に掲載。シーボーズやガマクジラなど、もっとおぞましく怖い造形にしたかったが、デザイナーが「子どもが喜ぶもの」にしてくれたおかげで人気者になった。
- シャプレー星人(セブン):銀河の恒星分布を調べた天文学者の名前から。
- ジャミラ(ウルトラマン):ギリシャの少女の名前。
- ジラ−ス(ウルトラマン):ゴジラの生みの親・円谷英二監督が「ゴジラの親父さん」と呼ばれていたものに、沖縄方言で「二郎お父さん」の意味の「ジラ−ス−」をもじって命名。
- スカイドン(ウルトラマン):「空からドンと落ちてくる」。【補足事項】命名は佐々木守さん。「怪獣の名前は、単純なのがいい」(実相寺監督著書による)
- スダ−ル(ウルトラQ):飲み屋で出された「蛸の酢の物」をもじって命名。
- ゼットン(ウルトラマン):最終回なのでZ+ん、アルファベットとあいうえおの最後を合わせたもの。
- チブル星人(セブン):「頭」を意味する「チブル」から命名。転じて「頭でっかち」。有名な沖縄方言。
- チュラサ(ギガール星の女戦士個体の名前/ウルトラマンダイナ):「美人」と言う意の沖縄方言。
- バキシム(ウルトラマンA):芋虫モティーフで、「ガムシ」の漢字表記「牙虫」の訓読みのアナグラム(言葉の綴り変え、言葉あそび)。【補足事項】ガムシ成虫は腹部に棘があり、頭頂部の角の発想の原点のようである。
- バルタン星人(ウルトラマン):人気歌手のシルビー・バルタンをもじったという説、ロシア民謡の『バルカンの星の下に』(または「バルカン半島」)説が存在する。
- ペガッサ星人(セブン):「ペガサス」をもじったもの。神話由来。
- ペムラー(ウルトラマン)、ベムスター(帰って来たウルトラマン)、など「ベム」という言葉は、アメリカのSFで「BIG EYE MONSTER」の頭文字をとった「BEM」が語源。
- ムードン(ウルトラマンコスモス):英語のdon't moveを逆さにして読んだもの。劇中シナリオでアヤノが命名。
- メトロン星人(セブン):地下で活動するから、地下鉄のメトロ(仏)をもじったもの。
- ヤナカ−ギ−(ウルトラマンティガ):沖縄方言で「ブス(醜顔)」を意味する。【補足事項】反意は、『チュラカ−ギ−(美人)』→チュラサ(ダイナ)。
- レッドキング(ウルトラマン):名前の通り赤い怪獣を注文したら間違えて白い怪獣が来て、それが人気者になってしまった。
- ワイアール星人(セブン):葉緑素「YR」からとったもの。
ウルトラマンマニア投稿トピックス考察
1 初放送当時、名前がなかった怪獣・宇宙人
- ゼットン星人(ウルトラマン): 「ゼットン星人」の名が初めて登場するのは昭和42年頃、 円谷プロが『ウルトラマン』を地方局にセールスするため作成した冊子の中。 (一般の人の目に触れるものではなかった。)
- 長い間「謎の宇宙人」と呼ばれていた。 『ウルトラマン』ではオープニングタイトルのラストにクレジットされる為に、殆どの怪獣に名前が付いていたが、 端役的な存在だったものにはタイトルに名前が挙がらないものもあった。
- その名称が一般の人に向けて使われたのは、昭和50年代半ばに発売されたマニア向けの書籍、ファンタスティック・コレクションの一冊☆『ウルトラマン』だった。(↓※2参照)
- キングジョー(セブン):『ウルトラセブン』のオープニングには怪獣名がクレジットされなかったことから、しばらくは固有名詞を持たず「ペダン星人のスーパーロボット」と呼ばれていた。しかし早期に商品化の機会に恵まれたので、この時「キングジョー」という名前が与えられた。
2 ファンタスティック・コレクション
『ウルトラマン』:それまで一般にはほとんど知られていなかった『ウルトラQ』や『ウルトラマン』の企画から製作までの経緯を紹介、『ウルトラQ』『マン』『セブン』に登場した、ほぼ全ての怪獣・宇宙人を掲載していた。 それまでの怪獣図鑑は、マイナーな怪獣・宇宙人(例「ルパーツ星人」「スフラン」「キュラソ星人」「ワイルド星人」等)は、写真ではなくイラストでの掲載だったり、名前すら載らないこともしばしば。 また、再登場怪獣までも網羅していたこと、彼らに「二代目」の呼称を用いたのも、おそらくこの本が初めて。ウルトラ史に画期的な事例となった。
- ムルチ(帰ってきたウルトラマン):沖縄の伝説に登場する『ムルチの大蛇』に由来するのでは?
- 一般には沖縄方言で「魚」を意味するとされていますが、「魚」=「イュ」ですので、これは間違いです。雷魚の種類に「カムルチ」というのがおり、これと混同されたと思いますが、沖縄には生息しません。(寄稿:gvsgさん/沖縄)
- パンドン(セブン):箱型宇宙船から出現した点も含めて考えるとパンドラ由来では?
(※棺桶のジョー、T2-O、gvsg、Z-遁、webmasterレイゴ 各氏の投稿に依る)