ウルトラマンメビウスのファンサイト・メビウスベルト・ウルトラシリーズの世界観【コスモス〜マックス】

ウルトラマン生誕40周年記念・ウルトラシリーズの世界観【コスモス〜マックス】

<ウルトラマンコスモスの世界観>

2001年TBS・MBS系で放送された 円谷35周年記念作品、円谷英二生誕100年記念作品として制作されたウルトラマンコスモスは、慈愛のヒーローをうたい、 怪獣保護という従来にない怪獣との共存の世界観を展開し、本当の優しさ!強さ!勇気!を春野ムサシの成長を通して綴った。

ウルトラマンコスモスは、そのタイトル通りに「秩序」「宇宙」正義を問い、 初代ウルトラマンの精神に立ち返ったものといわれていた。

主人公春野ムサシの所属する、チームEYES(アイズ)は、国際的科学調査組織SRCの精鋭たちで構成された チームで、 救助活動から怪獣の捕獲、保護、超常現象の調査に至るまで幅広いフィールドで活躍し、 共にこの美しい地球の平和を守る。優さと強さを兼ね備えたウルトラマンコスモスは、 時代にになった新たなヒーロー像を描き、幅広い支持を得た。

同ウルトラマンコスモスは、映画・TV連動企画と銘打ち、『劇場版ウルトラマンコスモス〜THE FIRST CONTACT〜』 ('01年夏公開)にて、主人公・ムサシの少年時代を語り、 その後の成長をテレビシリーズで、更に『劇場版ウルトラマンコスモス2〜THE BLUE PLANET〜』 ('02年夏公開)では、ムサシの更なる未来のストーリーで魅せ、好評を博した。

そして2003年夏休み、 劇場版『ウルトラマンコスモスVSウルトラマンジャスティス〜THE FINAL BATTLE〜』にてウルトラマンジャステイスとの 共闘を実現。 実に制作された映画は、3本。 そして、 テレビ版のウルトラマンコスモスは、ウルトラマンシリーズ最長の65話の作品となった。(一部オンエアでの未放送あり)

本当の優しさとは、相手を思いやることができること、本当の強さとは、相手を理解し認めることができること。 そして、勇気とは、苦境・逆境に陥っても前進する力のこと、 そして、希望とは、けっしてあきらめないこと、敵とは、自分のうちなるものであると考える春野ムサシを通して、 闘うという本当の意味を深く意識させられた作品であったといえる。

それは、夢を決してあきらめない。未来を見つめ、目の前にないものにも愛情を注ぐことを惜しまなかった。 円谷英二の心差を受け継いだ、壮大な特撮ファンタジーであった。

<ウルトラマンネクサスの世界観>

コスモスから2年、舞台をCBCに移して、ウルトラマンは土曜の朝に蘇った。それがウルトラマンネクサスである。 本作は、ウルトラマンNプロジェクトとして展開された試みで、このテレビシリーズ「ネクサス」、雑誌で展開された「ウルトラマンノア」、さらに劇場作品「ULTRAMAN」に出てくる「ネクスト」が関連しあい、メディアを越えてプロジェクトが進行する、異例の展開の中でとらえられた。ちなみに、「ネクサス」とは絆、連鎖と言う意味であり、ウルトラマンNプロジェクトの「光」が次々受け継がれることを意味している。 本作品は、過去のウルトラにはない設定・展開を持っている。

このため、世界は、過去にないハードなSF展開であり、初代マンの持っていた、 牧歌的な要素とは対極の、緊張感に溢れた世界で、謎に満ちた展開を、視聴者もスリルを楽しんで見ることになる。

また、このウルトラマン世界のバトルを、一般の人たちが知らないということは、 実際にこういう戦いが展開したらあり得るもので、メイン監督の小中和哉氏は、 それまでのウルトラマンにないリアルな世界を追求したと語っている。

この路線は、ファンの賛否両論を呼んだが、ドラマは次第に盛り上がり、ファンの支持を強く受けることになった。 そして、最終回では、ドラマティックな展開で視聴者を感動させ、 さらに散りばめられた謎は全て最後に解明されることとなつた。 謎を振りまきつつ、解明せずに終わる作品も目立つ中で、立派なことである。

極めて個性的なシリーズである「ネクサス」は、大人のためのウルトラマンの極地を完結させ、 21世紀の新たなウルトラマンとして、輝きを放った。

<ウルトラマンマックスの世界観>

ウルトラマンマックスは、ウルトラマンネクサス終了後、巻末入れずに飛び出した 「最速」「最強」をうたい文句にしたモードチェンジをしないタイプのウルトラマンであった。

ウルトラマンマックスは、ウルトラマンの成長物語ではなかったが、 未来に強く希望の持てるもの、明るく、楽しく、夢と感動と冒険をちりばめ、そして教訓や社会批判も折りませながら ウルトラマンの基本を押さえた原点回帰を遂げた作品である。

そしてまったくどこに飛んでいくか分からないドキドキ感がふんだんに盛り込まれたオムニバスの 特撮ファンタジーでもあった。

積極的なCGの活用や、ハードになりがちなテーマももちまえの明るさで、 突き進む爽快感をもち、パワーやスピードにも壮大感のもてる演出が随時に光った。

「センス・オブ・ワンダー」をうたい文句とし、 「センス・オブ・ワンダー」とは、「神秘的なものや不思議なものに感激したり、驚いたりする感性」のことであるが、

こどもは幼い子供時代に、美しいも、新しいもの、未知のものにふれ、感動し、 感激する豊かな感性に根ざしてはじめて知識ははっきりと身につくといわれていることから、 未来あるこどもの成長を見守る温かい作品として仕上げられた。

環境問題や、自然保護について親子ともに考えあるいは、 自然と人間とのかかわりあいについて、未来への道しるべを示した作品といえよう。

また、原点回帰という視点から「ウルトラマン」「ウルトラセブン」 の人気怪獣を復活させ、尚且つ、過去のウルトラマンシリーズから、 当時のウルトラマンの主演俳優や出演キャストを再登場さた。

これらにより、懐かしい有名怪獣の人気はファンへのウルトラマンシリーズの健全ぶりのアピールとなり また、伝統の宇宙人の一戦もあり、ファンにはたまらない見ごたえあるシーンを復活させた。

また、ウルトラマンマックス全体を通して、 作品をうまくリンクされるなどして、安定した説得力のある作品かつ、懐かしさと回帰を主軸に、親子ともども楽しめる 作品となり、たくさんのファンを魅了したのだった。

文:レイゴ/棺桶のジョー/企画・プロデュース:レイゴ

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