ウルトラマンメビウスのファンサイト・メビウスベルト【ウルトラマンメビウス第12話「初めてのお使い」マニア考察】

ウルトラマンメビウス第12話「初めてのお使い」

【メビウスライター 帰りマン&ティガ命】

シリーズ構成:赤星政尚、設定考証:谷崎あきら、脚本:川上英幸、監督・特技監督:鈴木健二

トリヤマ補佐官(石井愃一)は、緊張した表情で総監室の前に立っていた。総監に会うのは初めてだったからだ。 重要な任務が待っていることを想定し、同行していたマル補佐官秘書(まいど豊) を入口に待たせて総監室に入るトリヤマ補佐官(石井愃一)

・・そこに待っていたのは総監代行のミサキ ユキ(石川紗彩)だけで、総監は不在であった。 拍子抜けするトリヤマ補佐官にミサキは任務を伝えた。

GUYSの司令室でトリヤマ補佐官は、自分の任務は危険物を最終処理施設まで届けることだと GUYSのメンバーたちに伝える。サコミズ隊長(田中実)は護衛をつけましょうか、 と申し出るが、ただの「お使い」だと言うマル補佐官秘書。 結局一人で行くことになったトリヤマ補佐官だが、コノミ(平田弥里)から、 乙女座の今日の運勢が最悪である、と聞かさせる。(トリヤマ補佐官は乙女座)

車の中で、最近自分が笑い者になっているようだ、 と気にするトリヤマ補佐官だが、運転手から乗物酔いの薬を飲んだかどうかを尋ねられた直後、 急に吐き気に襲われる。車を降りて薬を飲むが、好奇心から危険物の入ったケースを開け、 中に入っていたカプセルを手に取ってみる。ところが、ついうっかりとそのカプセルを落としてしまい、 カプセルは川に落ち、流されてしまう。「あーあー」と叫ぶトリヤマ補佐官。「カーカー」と鳴くカラス。

流されたカプセルは、平蔵という名の老人(うえだ峻)がブリキの玩具と共に釣り上げた。 最終処理施設から戻ったトリヤマ補佐官を、GUYSのメンバーたちが拍手で迎える。 マル補佐官秘書は、あんな危険なもの、自分だったら震えが止まらなかったと言う。 GUYSのメンバーたちも口々に危険性を強調する。 蒼ざめるトリヤマ補佐官は、詳しく説明して欲しいとGUYSのメンバーたちに丁寧な言葉でお願いする。

平蔵の家(古物商の店?)では、孫娘の由香(寉岡瑞希)が、こんなガラクタばかり、と言いながら、 カプセルを置く。カプセルから緑色の気体がこぼれ出て、近くにあった木の像(動物のゾウ)に入りこむ。 ゾウの目が光り、鳴き声を上げて動き出す。

基地では、GUYSメンバーたちがトリヤマ補佐官に説明を始めた。 GUYSメンバーたちによる説明: かつてグロテス星人は、蓮根湖の湖畔の神社にあった御神体を怪獣化させた。 (怪獣の名はコダイゴン)ウルトラマンがグロテス星人を倒すことにより、怪獣は御神体に戻ったが、 調査の結果、怪獣化させる「グロテスセル」という物質が採取された。 「グロテスセル」は空洞の物質に入り込むと、生物のように動かせるもので、 メテオールとして研究が行われたが、巨大化に伴い破壊衝動が現われ、かつ制御不能なため研究は中止となった。

テッペイ(内野謙太)は廃棄することを残念がる。顔面蒼白となったトリヤマ補佐官は、 テッペイ・コノミ・ミライ(五十嵐隼士)の3人を指名し、この3人を貸して欲しいとサコミズ隊長に願い出る。 平蔵と由香の家では、ゾウ以外にも動き出すものが増えていた。神様(付喪神)が宿ったと喜ぶ平蔵・・。

トリヤマ補佐官とテッペイ・コノミ・ミライはカプセルを落とした現場に到着。 トリヤマ補佐官がカプセルを落としたことを知る。 3人が選ばれた理由は、性格的に何となく言うことを聞いてくれそうで、 口が堅そうということだった。隊長に報告しようとするミライに、トリヤマ補佐官は「お願い・・」と泣いて制止する。

必死にカプセルを捜す4人。コノミは平蔵と由香が動く像を売っているのを見つけ、 動く蛙の貯金箱を買ってくる。 テッペイが動く蛙の貯金箱をひっくり返し、ふたを開けると、緑の気体が立ち上り、蛙は動かなくなる。 トリヤマ補佐官・テッペイ・ミライの3人は「グロテスセル」であることに気づく。

トリヤマ補佐官・テッペイ・コノミ・ミライは平蔵と由香の家に行き、 トリヤマ補佐官がカプセルを見つけるが、またもや落としてしまう。 割れたカプセルからは「グロテスセル」の気体が蒸発し、恵比寿像に入り、その目が光る。

ミライは慌てて恵比寿像を抱えて外に飛び出し、投げ捨てる。巨大化した恵比寿像 (コダイゴンジアザー)は、右手に魚を抱え、左手で釣竿を持ちながら楽しそうに歩き始める。

リュウ(仁科克基)、ジョージ(渡辺大輔)、マリナ(斉川あい)の3人がガンフェニックスで到着。 ジョージは、「何か商売繁盛な雰囲気が漂う敵だな。」とクールに言う。

ミライもメビウスに変身するが、コダイゴンジアザーは体も堅く、力も強く、空も飛び、 しかも高速で移動するため、メビウスは大苦戦。そこへウルトラマンヒカリが登場。 2大ウルトラマンは力を合わせて戦おうとするが、 恵比寿像が抱えていた魚が「商売繁盛」と言いながら飛行し、メビウスやヒカリを攻撃するため、大苦戦のまま。

テッペイは平蔵から、恵比寿像の右足の一部が欠けていることを聞き、それをメビウスとヒカリに伝える。 2大ウルトラマンはビームをコダイゴンジアザーの右足に集中する。 コダイゴンジアザーの右足から「グロテスセル」が蒸発し、元の恵比寿像に戻る。

基地に戻ったGUYSのメンバーたち・・・なぜ恵比寿像が巨大化したかを不思議がるメンバーたちに対し、 トリヤマ補佐官・テッペイ・コノミ・ミライの4人はとぼけようとする。 サコミズ隊長は「初めてのお使いに失敗はつきもの」と言い、ばれていたことを知った4人はギャフンとなる。

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メビウスベルト

ウルトラマンシリーズとのここが注目のリンクポイント!

1.魔人怪獣コダイゴン:帰りマン43話でグロテス星人の力で御神体が怪獣化したもの。張本人のグロテス星人もモニター画面に表示されました。初代コダイゴンのルックスは大魔神を思い出させましたが、今回のコダイゴンジアザーは恵比寿様・・・^^;ネーミングも何ともいえません。そういえば、「仮面ライダーアギト」では、アナザーアギトという名の戦士も登場しました。

2.和風の怪獣:コダイゴン以外の和風の怪獣・宇宙人などをあげてみます。河童怪獣テペト&テペト星人(セブン41話)、河童超獣キングカッパー(エース19話)、天女超獣アプラサール(エース21話)、伝説怪人ナマハゲ(エース38話)、鬼超獣オニデビル(エース44話)、えんま怪獣エンマーゴ(タロウ14話)、うす怪獣モチロン(タロウ39話)、きさらぎ星人オニバンバ(タロウ44話)、鬼怪獣オニオン(レオ27話)、鬼女マザラス星人(レオ37話)、すもう怪獣ジヒビキラン(80 40話)、宿那鬼(ティガ16話)、闇の魔人&土偶魔人ドグーフ(ティガ外伝)、青銅魔人ゲシュート(コスモス10話)、戀鬼(コスモス18話)、伝説悪鬼マハゲノム(コスモス36話)、河童かわのじ(コスモス56話)といったところでしょうか。 *レオのアシュランはアジア風とも言えるため、微妙ですね。ティガのオビコやコスモスのヤマワラワもデザイン的に和風と言いにくいので、入れていません。こうしてみると、結構多いですね。

3.ついでに神様型怪獣(2.にあげたものは除きます):牛神超獣カウラ(エース16話)、邪神超獣カイマンダー(エース41話)、風魔神デガンシャ(グレート4話)、死神(ガイア47・48話)といったものがあげられます。映画「ウルトラ6兄弟VS怪獣軍団」に出てくるハヌマーンもあげられます。(怪獣ではないですが・・)

4.うえだ峻さん: 今回のゲスト俳優。「人造人間キカイダー」の私立探偵ハンペンこと服部半平役が有名です。ウルトラシリーズでは、ダイナ24話でTPC生物工学班の小松チーフを演じました。これまで数多くの特撮ものに出演してきました。

5.寉岡瑞希さん:同じくゲスト俳優。「ウルトラマンゼアス」のチー子役。プロフィールをネットで見ると「ウルトラマンネオス」にも出演していたらしいです。若いですが、なかなか豊富な芸歴を持っています。

6.カプセルを落とす:トリヤマ補佐官はカプセルを落としてしまいましたが、初代マン(ハヤタ)は第2話でビルから変身アイテムのベータカプセルを落としてしまい、ダイビングで拾って変身しました。(これでよく正体バレないな、と思いました。)また、第26話では変身後にゴモラとの戦闘中にカプセルを落としました。(変身後に落としたのは、未だによくわかりません。)

7.ゴダイゴンとの戦い:初代コダイゴンも結構強く、手から火炎が放射されましたが、今回の恵比寿様は、とにかく強い!初代が手にしたのは剣ですが、今回は釣竿・・・^^;また、魚の方も大活躍。^^;;

8.元に戻った恵比寿様:恵比寿像は元に戻りましたが、初代の御神体もグロテス星人が倒されると、無事に元に戻ります。MATの隊員たちなどが手を合わせておがむと、恥ずかしそうに後ろを向いてしまいました。^^

ウルトラマンマニア考察

1.今回の話について
とにかく笑える回でした。責任を恐れるトリヤマ補佐官がとことん笑わせてくれました。それに付き合う周囲のメンバーたちの言動もなかなかのものでした。前回自分が担当したハードな9話と全く対照的で、いい息抜きになりました。こういう回もいいですね。

2.人物ウォッチング(第6話・9話レポに続いて)

(1)テッペイ:他の隊員同様、やっぱり心が優しいですね。豊富な知識を持ち、GUYSの中では、完全に作戦担当になっています。今回は「グロテスセル」の廃棄を惜しがるあたり、好奇心旺盛な性格が出ています。第3話では、GUYSで勤務していることを親に知らせていない様子でしたが、進路問題はどうなるのでしょうか?

(2)マル補佐官秘書:トリヤマ補佐官と常に行動を共にしていますが、決して子分という訳でもなく、時々トリヤマ補佐官をなだめたり、今回のように「ただのお使い」とからかったり、まるで漫才コンビのようになっています。これからも楽しませてもらいたいと思います。

3.第1クルーを終えて

(1)登場人物たちへの焦点の当て方
レポをやるようになってから気づいたのですが、レギュラー以外の出演者が極めて少なく、レギュラーだけしか出ていない回が多くあります。これは意図的に、レギュラー間の人間関係を軸に置いた結果かもしれません。 さらに、帰りマン型(主役の郷が前面に出てくる)とティガ型(主役のダイゴはさほど強く前面には出ず、各隊員たちを軸に話が展開される)という視点でみると、メビウスは明らかにティガ型です。

(2)ハードな展開の中に見られる遊び心と優しさ
メビウスはマックスに比べると、明らかにハードです。そんな中で、今回のトリヤマ補佐官、ジョージの感電やマリナに押されてビビリまくるリュウなど、遊び心もふんだんに取り入れられています。初代マンのイデ、ティガのホリイ、マックスのコバなども過去に楽しませてくれましたが、メビウスは遊びの部分も多いと思います。 そして、メンバーたちの優しさ・・これは本当にすごいと思います。いきなり1話から風船を渡すミライ、保育園に残されたウサギを救おうとするシーン・・自分の夢を犠牲にしてまでGUYSに入る新メンバー・・自信を無くしたコノミを励ましたり、メビウス・ツルギを救おうとする作戦・・リュウを諭すサコミズ隊長・・数え切れないくらいの優しさ、そして感動的な場面がありました。 ハードな展開の中に見られる遊び心と優しさ・・これがメビウスの良さであり、テイストなのかもしれません。

キャストリスト

《キャスト》ヒビノ ミライ 五十嵐隼士 / アイハラ リュウ 仁科克基 / カザ マ マリナ 斉川あい / イカルガ ジョージ 渡辺大輔 / アマガイ コノミ 平田 弥里 / クゼ テッペイ 内野謙太 / サコミズ シンゴ 田中 実 / トリヤマ補佐 官 石井愃一 / マル補佐官秘書 まいど 豊 / ミサキ ユキ 石川紗彩 / 平蔵  うえだ 峻 / 由香 寉岡瑞希 / 浜近高徳 / 早川プロダクション 《声の出演》難波圭一

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