ウルトラマンメビウスのファンサイト・メビウスベルト【ウルトラマンメビウス第16話「宇宙の剣豪」レイゴ考察】

ウルトラマンメビウス第16話「宇宙の剣豪」レイゴ考察ソフトバージョン

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「メーン」トリヤマの竹刀がマルに向かって飛ぶ。 トリヤマとマルは剣道の手合わせをしていたのだ。時を同じくして、 宇宙空間では、剣を交える金属音が響く。 自らを宇宙一の剣豪といわしめる全身鎧姿の独眼ザムシャーとザムシャーを倒して名をあげたいのか、 マグマ星人とが果し合いをしていたのだ。

そしてコノミは一人、洗面台に向かい、とりだしたのはソフトコンタクトレンズだった。それをそっと瞳に装着していた。 目をしばたいて、メガネを取った 鏡に映るその顔を確認するコノミ。

フェニックスネストの中では、ゆったりとした時間が流れていた。 将棋を指しているのはリュウとジョージ。つみで王手、えーまじかよぉ、まじかよ、おわったなぁリュウが負けたようだ。 モニターを見つめているのは、テッペイとミライ。 マリナは肩肘をついてパラパラと物憂げにバイク雑誌をながめている。

「どこ行っちゃったのかな?コノミさん。急いで!」 「お・・・そろそろだね」 「コノミさん、早く来ないと、見逃しちゃいますよ、オオシマ彗星」どうやら ミライとテッペイはオオシマ彗星を見ようと頭をつき合わせているようだ。

「あ〜〜〜あ〜あ・・・」マルは悲鳴を上げながらよろけていた。 「なんだ、そのざまは!本気でかかってこんか!」トリヤマは竹刀を振り下ろす。

オオシマ彗星の上では、ザムシャーとマグマ星人との決着はついていなかったが、 マグマ星人には助っ人が増えていた。当初対峙していた瞼付近が青い相手と容姿の似た、赤い瞼を持つ別個体だった。

「2人がかりとは面白い」卑怯と言わぬところが剛健らしい。 ザムシャーは薄ら笑いを浮かべると、マグマ星人の1体を真っ二つに斬り倒した。 「兄じゃーーーーよくも兄じゃを!!」残ったマグマ星人は叫ぶ。

うつむいてコノミが入って来た。ドキドキしながら思い切って顔を上げる。うつむいてあくびをするマリナ。将棋をさすジョージとリュウ。 だがコノミの変化に気がついたのは、サコミズただ一人。コーヒーを注ぐ手を休め、サコミズがコノミに笑いかける。

「コノミさん、早く!!」デスプレイに釘付けのミライは、コノミを振り返らずに手招きする。 その時「あれ・・・?オオシマ彗星の軌道が変わった」テッペイが恐るべき事態に気が付いた。

「地球の重力に引かれたとか?」 「軌道から考えてそれがあり得ない。・・・まさかこのままじゃ、」モニターはテッペイが、 はじき出した軌道計算の結果を画像で指し示す。

「オオシマ彗星は地球に激突する!」テッペイは顔を上げた。 カイズクルーはその言葉に、それぞれの顔を上げた。

オオシマ彗星の上のザムシャーとマグマ星人。剣を交えながら 「あれは、わが同胞がかつて攻め込んだ星、地球」 マグマ星人は飛行しながら自らの視界に入っのだろう、その言葉に ザムシャーは反応した。「何?地球だと!?」

「オオシマ彗星が地球に激突だと?」稽古を終えたばかりの胴衣姿のトリヤマが驚いて尋ねる。 「軌道計算の結果、確率は94%です」テッペイが報告する。 「はぁ・・・・」トリヤマはへたり込む。

「降下予測地点は?」マルが確認をとる。 「現在の軌道だと、太平洋上です」 「海か・・・なんだぁ・・・だったら大丈夫だろ」トリヤマが竹刀を抱いてほっとする。

しかしテッペイの厳しい表情は崩れなかった。「直径約7kmのものが降ってくるんです。発生するエネルギー量は、 推定で約5000万ギガトン以上」 マルの顔も白いままだった。「地球のほとんどの場所で、大津波が起こる」

カイズクルーの表情も凍りつく。 サコミズが希望をつなぐように伝える。「既にGUYSスペーシーのV 99が対策を立てている。 シルバーシャークGによる砲撃が決定した」

しかし、頼みの綱のシルバーシャークGによるオオシマ彗星への攻撃は、争う2星人の前に巻き込まれ、 ザムシャーは剣「星斬り丸」で跳ね返し、シルバーシャークGまでも破壊してしまった。

「隙ありー!」
マグマ星人は、ザムシャーがシルバーシャークGに気を取られている隙を狙って、 飛び掛ってくるが、ザムシャーは、マグマ星人とともに、オオシマ彗星を真っ二つに切り裂く。 衝撃でオオシマ彗星は砕けてしまった。

その破片のひとつに乗り、ザムシャーは地球に向かう。 その時、平行に流れる破片のもうひとつから、また別の宇宙人がぬぅと姿を現した。

バルキー星人ではないか、「待て、ザムシャー!今度は俺が相手だ!」 「貴様も俺を討って、名を上げるつもりか?」ザムシャーはせせら笑う。

「知れたこと!」バルギー星人は言い切るが、 「雑魚とやりあってる場合ではない。俺には行くところがある」ザムシャーは相手にする気がない。

乗っている流星を互いに爆破してしまった。オオシマ彗星は、結果砕け散って増えてしまった。 「そんなバカな・・・」モニターを見守っていたテッペイが言葉を洩らす。 「どうしたのかね?」

「オオシマ彗星は粉々になって、その破片が日本への軌道を描いています」 トリヤマがおそるおそる確認する。「どうなるんだね?」 「日本の壊滅は間違いない」マルが代わりに答えた。

何枚かの阿鼻叫喚地獄の絵の中(写真をイラストに置き換えたもの)で逃げまとう人々、崩壊し燃え盛るビル。吹き飛ぶバスや車。 大口を開、悲鳴を上げてこちらに向かった来るのは?

「GUYSジャパンの出動を、総本部も承認した」サコミズが音を立てて、電話を切る。 「しゃー!ガンフェニックスで、ひとつ残らず打ち落としてやる」リュウは熱く叫ぶ。 しかし、あっ・・何かを思い出した。

「ガンフェニックスは、オーバーホールの最中!」ジョージがそれを告げる。 「グロマイト戦での誰かさんの無茶のせいで」マリナが責任の所存を明確にする。 「でも、ガンブースターは飛べます!」ミライはメットを引っつかむと走り出した。 「おい、ミライ!」

ミライは一人出撃する。「ガンブースター、バーナーオン」 「ミライの野郎・・・」リュウはまんざらでもない。

「破片群との接触まで後・・・(アラーム音)自動警戒システム作動?なんだ?」ガンブースターで飛行するミライの横を 1体の宇宙人がすり抜けた。驚くミライの横をまたも1体が。

ミライの報告にリュウは驚く「宇宙人が2体だと!?」 「君は宇宙人を追いかけたまえ!」トリヤマは額にハチマキを締めなおし、ミライに指示を出す。 「ですけど!」ドカッ。トリヤマは竹刀を突き立てるように床を強く打つ。

「四の五の言わずに追うんだ!」いつにない強く毅然としたトリヤマの指示に驚いたミライが答える。 「・・・GIG」

「補佐官、彗星の破片はどうすんすか?」リュウが前に飛び出してくる。 「そんなことは決まっておろうが!なぁ、マル」マルは、 走り出すと基地内の設備の整列するたくさんのスイッチをすばやくオンに切り替え、 セッテングをほどこした。

「もう一度ミライくんに向かってもらった方が・・・」コノミも不安を訴える。 「その必要は無いよ。ここにだって、シルバーシャークGは配置されている、でしょう?トリヤマさん」サコミズが促した。 マルはシルバーシャークG機動のためのたくさんのケーブルやコードを担いで転がるように走る。 「そうとも!シルバーシャークGで」

その時基地に大きな衝撃が走った。ガイズ基地内が暗くなる。 「なんだ!?」リュウが周りを見回す。 「ここに降りてきちゃった。」コノミはすばやくパソコンに飛びつくとデータをはじき出した。 「ドキュメントZATの同種の種族確認。レジストコードは宇宙怪人バルキー星人」 「こっちは!?」 「記録がありません」 「コノミ、メインシステム確認!」サコミズの指示が飛ぶ。

地球に着地したバルキー星人はわめく「うーーこの俺を怒らせるな!」「果し合いだ!かかって来い。ううーーー!!」 体を震わせて雄叫びをあげるバルギー星人。 やや遅れて、着地したザムシャー。

ザムシャーは剣を片手1本で余裕を見せる。 バルキー星人は、跳躍や横転でザムシャーの刀をかわすが、避けた拍子にバラン スを崩してしまう。

ザムシャーがバルキー星人に傷を負わせた。 同時にそれはシルバーシャークG二基の内、一基の砲台根元をも鋭く断ち切り、爆 発させてしまう。 「うぉっ!」メンバーは息を飲む。

なおも斬り込み、とどめを刺されたバル キー星人は「む・・・無念」と言葉を残し爆発炎上。ザムシャーの赤い髪が風にたなびく。 《なんてすごい腕だ・・・》ミライは目を見開く。

「シルバーシャークGが危ねぇーー」リュウが慌てる。 「起動を中止した方が!」ジョージは思わず進言する。 「この一基を失うと、日本はおしまいだ」 「流星群、成層圏突入まで後32分」テッペイが告げる。

サコミズは指示を出す。「予備電源スタンバイ!」 マリナとコノミが声をそろえる。「GIG」

トリヤマがいつになく毅然と続ける。 「ミライ君はシルバーシャークGを守りたまえ」「ジーアイジー」  サコミズの激が飛ぶ「我々は、一刻も早くシルバーシャークGの起動を完了し、彗星群の破片を破壊する!」 一同「GIG!!」 作業に走り出すメンバー。

ミライは、滞空するガンブースターのコックピットごしに、空から降り立った者 と対面した。 「君は何者だ!?」 「我はザムシャー。」パールに輝く牙を持つ、黒い不気味な口元から声を発する 。 「何をしに地球へ?」 「ハンターナイト・ツルギを斬る。」 

ミサキが司令室に飛び込んでくると「破片群の射程到達まで、時間がありません。急いで!!」 マルの腕の中にマニュアルの束をドスンと投げ渡した。

マリナは驚く「これからこれを?」 マルは必死に叫ぶ「間に合わせる!」 ミサキはすばやく指示を出す。「私たちの言うとおりに繋いで!」 一同「GIG」

全員、機敏に配置に着いた。額に汗しながら、各々の部署で仕事をこなして行く 。 あらゆるコード、ケーブルがクルーの手によって繋がれはじめた。 「これはあっちに行って」サコミズがコノミに。 リュウが「OK!そっち。こっちこっち!」 ミサキは「それをこっちに持って来てよ!」 天井近くで黙々と配線するジョ−ジ、図面と照合するサコミズやマル。

テッペイはうめく「・・・来てください!」 コノミは答える「えー、映ってないですぅ」 マリナは焦る「待ってよ!」 トリヤマは必死だ「ガンバレー!」 時折怒号が飛び交い、必要不可欠に右往左往し、額に汗し、混乱を呈する作戦 室。 チームがそれぞれ掛け声をかけながらめまぐるしく室内を駆け回る。

「なぜ君は、ツルギとの果たし合いを望むんだ?」ミライが問う。 ザムシャーは静かに答える。「宇宙一の我が強さ、証明せんが為」 ミライが続ける。「聞いてくれ、ザムシャー。地球は今、大変な事態に直面している。果し合いどころじゃないんだ」 「それがどうした。この星がどうなろうが、俺には関係ない!」強く言い切る後ろにつむじ風がおき、赤い髪が舞い上がる。

「そんな・・・、」絶句したあとミライは言い放った。「地球にはツルギなんて宇宙人はいない!」 「そんなはずは無い。ツルギをこの地で見たものがおる」 「誰に聞いたんだ!?」 「ファントン星人」

大食らいのファントン星人がテッペイにツルギの情報を身振り手振りで、教えるさまがミライの脳裏によみがえる。 あの青い巨人は「ツルギ」

テッペイは叫ぶ「流星群到達まであと8分!」 ザムシャーはゆっくりと聞いた。「この星が危ないと言ったな」 「宇宙人が!!」コノミは小さく悲鳴のような声を上げた。 ザムシャーは刃がねを人質のこどくシルバーシャークに当てる。

「ザムシャー、何をする気だ!やめてくれ、ザムシャー!」ミライは説得する。 「ツルギを出せ、さもなくば・・・」 ツルギ人間体であるセリザワが静かに歩いてくる。

ソケットに差し込むカイズメンバー。ようやくすべての線がつながれ、サコミズがスイッチを入れる。 「シルバーシャークG起動完了!」テッペテが確認する。 「間に合ったーーー」マルがへたり込む。 剣が振り下ろされると思ったその一瞬に ミライはメビウスに変身した。 「メビウーース」

とっさにシルバーシャークGを守るために差し出されたメビウスのメビュームブレードは、 間一髪、ザムシャーの打ち下ろされた剣を防いだ。

コノミが報告する。「第一陣、既に射程内です」リュウはキャップをジョージに深くかぶらせると 二人は決意の視線を交わす。「こっから先は俺たちの番だな」 「ああ」 テッペイが叫ぶ「イメージングセンサー展開」 マリナがシステムのホローをする。「光学補正完了。アタックライン算定」

メビウスとザムシャーは一戦交えるが、メビウスのメビュームブレードは真ん中で折れ、光の粒子となって空中で消滅した。

サコミズが叫ぶ「シルバーシャークG、ファイヤー!!」 リュウが答える「行くぞ!」 ジョージも答える「よっしゃー!」

対峙する二人のすぐ横で、狙いを定め首を上げたシルバーシャークG。 次々に砲撃に撃ち落とされる流星群。思わずメビウスとザムシャーは同時に上空を見上げる。

ザムシャーは呻いた。 「うう・・・ツルギは青き身体のはず。貴様はツルギではないな」 メビウスは静かに頷く。

「ツルギが貴様のように、弱いはずは無い」ザムシャーが言葉を続けた時 メビウスの後方が青白く輝きを放ち ツルギが出現した。

ザムシャーははっとして振り向く「青き身体!ツルギだな?」 ツルギはしずかに答えた。「お前の挑戦、受けてやろう」 メビウスは体勢を静かに元に戻す。

リュウ、ジョージは必死に流星群を撃ち落としている。 メビウスは止める。「やめてくれ」 「黙れぇ!」ザムシャーは低く呻くように答える。 メビウスはまだ止める。「君たちには戦う理由は無い!」 「我が強さ、宇宙一と証明してくれる」とザムシャーは剣を上段に構える。 「どちらかが死ぬんだぞ!」メビウスは訴える。 ザムシャーはこともなげに答える。「それがどうした」

ジョージが撃ち損じ、流星がひとつ抜けようとしたあっ声なく、ジョージの目に動揺が走る、 しかしリュウがそれを打ち落とす。 「ナイスアシスト!」マリナが嬉しそうに声援を送る。

ツルギが静かにメビウスに声をかける「黙って見ていろ」 ツルギはナイトブレードを装着。

コノミが状況を伝える。「冷却機が限界!連続発射のリミットは!」 「地球の危機なんだ!限界まで冷却しろ!壊れたら新しいの、買ってやる!!」怒鳴るトリヤマ。 テッペイはトリヤマのド迫力に 驚きで目を見開く 。

「第二陣、来ます!」コノミが確認する。 「大型の破片が接近!全長約1km、これが最後です」 リュウがすばやく構えるが、テッペイはそれを止めた。

「ジョージさんが狙ってください。一撃で粉砕しないと、新たに破片を増やすだけです」 リュウは静かに銃を下ろすと「日本の運命は、この肩にかかってるってわけか」ジョージの肩を叩くリュウ。

「日本の運命が・・・」武者震いをするジョージ。一瞬の精神統一。 マリナも胸に祈る。ジョージにゴールの瞬間の情熱が甦る。

ザムシャーとツルギは互いにらみ合ったまま動かない。

「最高のプレッシャーの中でこそ、最高のシュートを決められるってもんだ」ジョージは目を見開いた。 みんながうなずき、祈る。

「目標、ターゲットゾーン突入!」テッペイが目標を補足 「シュート!」リュウが叫ぶ。

ザムシャーとツルギが一太刀交えたと同じ時刻、ジョージは最後の流星を撃ち、彼らの頭上で爆破した。

「オオシマ彗星の破片、撃墜完了」おごそかに言うテッペイ。 サコミズが歓喜の声を上げる「おーーし!」 「やったー!!」「よかったー!」「やったやった!」連呼し、 みなは湧き書類が宙を舞う。

ザムシャーの星斬り丸は、途中で折れ、地に突き刺さった。 「う・・・バカな!星斬り丸が!」 驚くザムシャーにツルギは静かに言う「お前に勝ったのは俺ではない。お前の刀は、俺と戦う前、既に折れていた」

「既に?俺はなぜ負けたのだ?」メビウスに視線を走らせて、ザムシャーが問う。 「こいつは常に、何かを守るために戦っている。だから強い」 「何かを守るために・・・」

青空に浮かぶカイズメンバーのイメージ像。 メビウスは爽やかな笑顔のミライに変わり サコミズそして、ミサキ

大学で父・母と白衣姿のテッペイを挟む笑顔満開の桜の下の家族写真

俺達の翼の前に悠然と立つリュウ
サーキット場で愛車・バイクにまた がりキリリと微笑み、そして恩師・カドクラとのツーショットで笑顔むマリナ

ザムシャーは噛み締める。「何かを守る為に・・・」

サッカー・スペインリーグでゴールを決め、仲間たちと歓喜するジョージ
保育園の子どもたちに「がんばって」と絵を描いて励まされるコノミ《写真は貴重 なコンタクト装用コノミ》

「ザムシャー、お前にわかるか?大切なもの。愛するもの・・・」

緑の公園で妻の肩を抱く、頬すり寄せ、ほっぺにchuを受けるマル三連続ラブラブ写真
孫娘と長い時間連れ添った妻、愛娘と孫の3ショットのメロメロのトリヤマ。

「何かを守る」 ザムシャーは手に残った星斬り丸の半分を、メビウスに投げつける。 「貴様、名は!?」

「ウルトラマンメビウス」メビウスは静か名乗った。

「俺には守るものなど、何も無い。俺は俺の力で、宇宙一の強さを得る! そして再びこの星へ来る!ツルギ、メビウス、お前たちを倒すためにな」ザムシャーは夕日に向かって去っていった。

サコミズはみんなに、自慢のコーヒーをいれていた。 しかし当のみんなは、疲労困憊のあまり、ほとんどが倒れるように眠っていた。

「ご苦労さまです」サコミズが声をかけると ミサキ女史は乱れた髪をさわり笑ってうなずいた。

サコミズはコノミの側にも寄ると「コンタクトにしたの?」と笑いかけた。 コノミはすこし笑うと、コンタクトをはずし、眼鏡をかけた。 「やっぱり、こっちの方が楽かなー・・・」メガネをかけるとにっこりとサコミズを見上げる。

突然飛び起きたリュウが叫ぶ。 「うおお!!宇宙人は?」 「ミライが何とかしてくれたよ」サコミズがこともなげにそういった。 「ミライが?」

「ガンブースター、ミライ、帰還します」ミライは穏やかな笑顔とともにそう言うのだった。

管理人のここが考察ポイント

今回のテーマは恐らく武士道であろう。武士道とは【忠誠・勇敢・犠牲・信義・廉恥・礼節・名誉・質素・情愛などを尊重した。士道。 】であり、注目のポイントは、ザムシャーという剣豪が、異星人でありながら、 一つの生き様に影響を受けたことであろう。

ザムシャーが影響を受けた生き様とは、地球を守ろうとしたカイズを中心とする勇敢な人々の魂であり、 それに深く感銘を受けたウルトラマンの愛だ。

武士道はフェアプレー【fair play】として海外には紹介されることが多いが、これはいわゆる 正々堂々とした試合態度のことであるが、それに反する卑怯の代表に今回抜擢されたのが、 果し合いでありながら、二人かがりで戦ったマグマ星人や 戦ったあとを見届けてから、2番手でも平気で襲い掛かるバルギー星人ということになるのであろう。

過去からこのような卑劣なタイプで著名な 星人ということのへのリンクポイント なのだろうか笑

ザムシャーは分別なく地球でも暴れるということも可能性としてはあったわけだが、彼の目的は明確でどうやら、 彼は剣士ではあったようだ。

彼は、地球が自らの防衛のために流星を猛攻撃するさまを、 メビウスとともに時として顔を上げ、 唸り、上空をしばし見上げた。その間はいったいなんであったのだろうか

ツルギはザムシャーの決闘を受けたため、メビウスを静観させる側に置いたわけである。 これもひとつにはツルギたちの生き様をルーキーメビウスに見せる というツルギなりの想いの表れかもしれない。

ザムシャーは、剣を折られたことで負けを認め、暴れるのではなく、 破れたその理由をツルギに問うた。ウルトラマンメビウスは弱いと思っていたザムシャー。 いったい何に自分は敗れたのだ。

本当の強さとはなんであろうか。守るものがあるから強い。ツルギに、 お前に分かるかと問われたザムシャー、自分には守るものはない。 そういい残して、再度の挑戦を誓い、去っていく。

しかし、出直すということは、相手の生き様を認めたことでもある。 顔を洗って出直す【最初からやり直す。】ということでもあるからだ。 ザムシャーは、守るめたに闘うというものの強さを知った。

テクニックではない強さだ。 剣士の世界では、巌流島の決闘で、佐々木小次郎が、鞘を投げ捨てたことを見届けた宮本武蔵が、 「小次郎敗れたり」と言ったが、 まさに武道の世界も心差とか向かう姿勢というものが、勝負に大きく影響するものなのかもしれない。 (歴史上は、武蔵の策士ぶりも一部伝えられている。)

ザムシャーは、ツルギと対戦したいがために、シルバーシャークGをツルギおびきだしの道具として使った。 この時点でザムシャーはもはや、破れていたのかもしれない。卑劣な行いは、勝負の運気を逃す。

反対に、最高のプレツシャーの中で打ちとめた、ジョージは、自らが自らに負荷をかけることによって生じる負のエネルギーを ぶつかり合わせて、反対に正のパワーとしてもってくるあたり、戦いに望む姿勢として、さまに王道の武士道と言える。

今回は、男の勝負に望む姿勢をメインに描いてあるようだが、 女性の勝負については、勝負イメチェン?なのか、一般的に いけていないといわれるメガネをはずすということで、コノミが「勝負の笑顔」を見せてくれた。 ・・・残念ながら、コノミの勝負笑顔を見れたのは視聴者だけで、ガイズはそれどころではなかったが、

実際に決闘などを認めることはできないが、フィクションの世界でこそ可能なイメージトレーニングであり、 子供たちは、時に現実では経験出来ない、 あるいはしない方がいいものをフィクションから感じ取って知る。 この決闘という精神はやはり人として時に必要なのかもしれない。

今回は勢いで飛ばしたような構成であるため、どうしても突っ込みどころが発生する。勢いとはこういうものだ。 マックスのあの怒涛のごとく、突き進む勢いの作風を思い出して、久々に1つ突っ込みたくなった。

ザムシャー・・・歩いて帰る気か?

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今回文中の混乱回避のために「ウルトラマンヒカリ」の呼称はツルギとして統一させていただきました。ご了承くださいませ。

ウルトラマンメビウス第16話「宇宙の剣豪」

宇宙剣豪 ザムシャー、サーベル暴君 マグマ星人、宇宙海人 バルキー星人  登場

《キャスト》ヒビノ ミライ 五十嵐隼士 / アイハラ リュウ 仁科克基 / カザ マ マリナ 斉川あい / イカルガ ジョージ 渡辺大輔 / アマガイ コノミ 平田 弥里 / クゼ テッペイ 内野謙太 / サコミズ シンゴ 田中 実 / トリヤマ補佐 官 石井愃一 / マル補佐官秘書 まいど 豊 / ミサキ ユキ 石川紗彩 / セリザ ワ カズヤ 石川 真 / 宇宙剣豪ザムシャー 夏山剛一 / (回想場面)林 寛子 / 加門 良 / 影丸茂樹 / 井上阿弥 / 向田薫一 / 益田十造 / 川野さくら

《声の出演》難波圭一 / 菅谷 勇 / 稲田 徹 / 神谷 誠 《スーツアクター》和田三四郎 / 岩田栄慶 / 寺井大介 / 福田大助 / 山本 諭 《シリーズ構成・脚本》赤星政尚 《設定考証》谷崎あきら 《監督・特技監督 》原口智生 《監修・製作》円谷一夫 《製作統括》大岡新一 《企画》加藤直 次 / 江藤直行 / 中村理一郎 《プロデューサー》岡崎剛之 / 渋谷浩康 / 山西太平 《制作プロ デューサー》小山信行 《アソシエイトプロデューサー》小掛慎太郎 《ライン プロデューサー》中井光夫 《音楽プロデューサー》玉川 静 《音楽》佐橋俊彦

=本編スタッフ=

《撮影》高橋義仁 《照明》佐藤才輔 《美術》内田哲也 《録音》楠本龍巳  《操演》上田健一 《助監督》黒木浩介 《装飾》遠藤雄一郎 《衣装》塚田亜 矢子 《メイク》今井志保 《車両》野口茂樹 《製作主任》戸村祥章 《制作 担当》土肥裕二 《編集》前鳶健治 《VFX》田代定三 《デジタルエディター》 柳生俊一 《VE》佐々木彰司 《スクリプター》島貫育子 《キャスティング》 小島文夫

=特技スタッフ=

《撮影》新井 毅 《照明》高野和男 《美術》佐々木朋哉 《操演》根岸 泉  《殺陣》岡野弘之 《助監督》日暮大幹 《スクリプター》日暮大幹 《スチー ル》橋本賢司 《制作主任》菊池英次 《キャラクターデザイン》丸山 浩 《キ ャラクターデザイン・イメージボード》酉澤安施 《キャラクターメンテナンス 》宮川秀男 《タイトルデザイン》佐藤さい子 《仕上げ》池田 遼  《CGIモ ーションディレクター》板野一郎 / 円谷CGI-ROOM 《CGIスーパーバイザー》早川 哲司 《CGIデザイナー》上田和彦 / 小嶋律史 / 小杉淑美 / 川口智久 / 田口小 夜子 《3Dアドバイザー》林 秀則 《CGIマネージャー》小田達哉 《CGI協力》 水石 徹 / 三宅 仁 《エフェクトコーディネート》小野寺 浩 《エフェクトア ニメーター》増田英和 《デジタルマットアート》有働武史 《カラリスト》高 田 淳 《音響効果》古谷友二 《編曲》池田地香子 《整音》松本能紀 《MD担 当》福井 顕 / 須賀久子 《催事宣伝》古池啓一 / 大野まゆみ / 菅野悦子 《製 作デスク》石渡牧子 《番組宣伝》重松和世 / 橋本栄次 / 太田小由美 / 堀川勝 一 / 武藤博昭

《協力》松下電器産業 / ドゥカティジャパン / クリエイティブ・オフィス ヤッ プ / 銀座サクラヤ / プログレッシブ / キャン・インターナショナル / 日本照 明 / 東宝ビルト / 東宝コスチューム / 開米プロダクション / 亀甲船 / スワラ プロ / スリーエススタジオ / 富士通乾電池 / ヒルマモデルクラフト / ハルジ ン / グレイショコラ / 宗特機 / コダック / 月星化成 / 日本エフェクトセンタ ー / IMAGICA / クレッセント / Adobe Systems / Autodesk / ボーンデジタル / D.A.S.T / スタジオ・バックホーン / パンチライン / RECARO / 岡村製作所 / ナナオ / レ イト商会 / フジコーワ工業 / K2JAPAN / 富士グローブ / CASIO / KENNETH COLE / Zoff

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