ウルトラマンメビウスのファンサイト・メビウスベルト【ウルトラマンメビウス 第22話「日々の未来」マニア考察】

ウルトラマンメビウス 第22話「日々の未来」ハードバージョン

メビウスマニアライター 棺桶のジョー

脚本・シリーズ構成:赤星 政尚、監督・特技監督:村石宏實、設定考証:谷崎あきら、

高次元捕食体レッサーボガール 登場

GUYS基地では、前回宇宙で遭遇した怪獣、レジストコード・レッサーボガールに関して分析をしていた*1。 GUYS総本部は、これがかつて地球に現れたボガールの仲間と認定している。

怪獣がまだ現れるのはこいつのせいなのか…と皆が考えるが、リュウ(仁科克基)は、 こいつがいたのはウルトラゾーンで、地球にいるとは…といぶかり、テッペイ(内野謙太)に尋ねるが、 テッペイは上の空…頭にリムエレキングを乗せていて、「おい、怪獣博士!*2」と言われてやっと気づいた。

しかし、テッペイは宇宙にあったバン・ヒロトのことを調べていた。 18歳、スペース・ジェネレーション*3であり、火星生まれで、地球に来たことはない。 そのため、写真もないと言うことだ。

そんなバン・ヒロトのことをなぜミライ(五十嵐隼人)が知っているのか?本人に聞くしかないと、 ジョージ(渡辺大輔)、コノミ(平田弥里)、マリナ(斉川あい)一同納得した。 しかし、ミライは、サコミズ隊長(田中実)とミサキ・ユキ総監代行(石川紗彩)と共に、出かけている。

出かけた先は、伴家、純和風の家で、バン・テツロウ(平泉征)の家である。正座するミライ、 サコミズ、ミサキの三人、サコミズはミライに畳のへりは踏まない、と注意する*4。 そして、バン・テツロウが現れる。テツロウは、地球にはなかなか馴染めない、とサコミズに話す。

ミサキは、今度フェニックスネストに遊びに来て欲しいと言う。すると、サコミズとミサキは席を外し、 ミライとテツロウ、二人にした…驚くミライ、そして…外にはセミが鳴いている。

ミライは、宇宙で拾ったヒロトの懐中時計を差し出す…

 …宇宙貨物船アランダスが、火星からスペシウム*5を積んで地球へ帰還するところであった。 アランダスの船長がバン・テツロウで、クルーの一人が息子のヒロト(五十嵐隼人)である。 ヒロトは、父に父さんと言って、「任務の最中は船長と呼べ」と言う。

二人は、5年前に亡くなった母の遺骨を地球に持って帰るところであった。ナメゴン*6に襲われて命を落したのである。 ヒロトは、地球での友達が欲しいと言う。ところが、空間に歪みが発生し、 アランダスは引きずり込まれそうになる。危機溢れるBGM(サントラで紅蓮の大都会という曲、M44)*7。

こうなったら、貨物部分を切り離したら、何とか脱出できるかも知れない、 しかし、遠隔操作で離そうとしても、出来ない、ケーブルが切れているのである。

それを知ったヒロトは貨物船に乗り移り、自分で切り離す。 そんなことをしたら帰って来られない!それは自分の仕事と言う父に対して、自分は父の胸の中で生きる、 と言い、「今までありがとう」と、ヒロトは貨物船を切り離す。 そして、アランダス母船は脱出に成功した。しかし貨物部分は…*8

その時から、ヒロトの時は止まっている…とテツロウはつぶやく。 さようなら、お父さんとつぶやくヒロトの前に、メビウスの輪が現れた。 ウルトラマンメビウスである。

メビウスは、ヒロトを救出しようとしたが、一瞬の差で貨物部は時空の歪に飲み込まれてしまった…メビウスは、 ヒロトを助けられなかった*9…ミライ(メビウス)は、地球へ向かう途中、この親子の別れに遭遇していた。

 そんなメビウス…人間体は、バン・ヒロトの姿を借り、第1話の私服姿で、 伴亭を訪れていた。どうやら、第1話の前、地球に来てすぐの時の模様である*10。

ミライ(この時点では地球での名はまだない)は、一緒に住ませて欲しいと言い出したが、 テツロウは断り、その姿でなぜ自分の前に現れたと言う。キャプテン・サコミズに「お久しぶりです」 電話を入れる。スーツ姿のサコミズが来てミライを引き取る。

ミライは、この姿でいるのは止めると言い出すが、「君の行為は、君自身のやさしさの現れである」 と理解し、テツロウはそのままの姿でいて欲しいと語り、 「ごめんなさい」と言うミライに、テツロウは泣きつつ「君の、この星での日々の未来に幸あれ」と言う。

 …ミライとテツロウ、二人で無言でいると、ミライは何かを感じて、飛び出していく。そして、 和風の建物の並ぶところで立ち止まると、 突然時空の歪からレッサーボガール(等身大)(スーツアクター、寺井大介)が飛び出してきて、ミライに襲い掛かる。

それも2体、いや3体である!*11ミライは、セリザワ(石川真)の言葉、「ボガールは滅んだが、 怪獣の出現は止まらない、なぜだと思う」を思い出す。別のボガールが地球にいたのである。

ミライはメビウスブレスを出し、光弾(セブンのハンドナイフショット風のもの)を放ちまず1匹を倒し*12、 さらにもう一匹も倒す。 だが、残る1匹には交わされてしまう。

どころか、この1匹は死んだ仲間の体を食べて、そして巨大化した*13。ミライはメビウスに変身しようとするが、 レッサーボガールの攻撃をまともに受けて気絶してしまう!*14

 GUYS本部では、レッサーボガールの出現を知った。 トリヤマ補佐官(石井愃一)は、怪獣が絶えないのはこいつのせいと知る。 テッペイは自分たちがウルトラゾーンで遭遇した同族のにおいをかぎつけてやってきた、 本能で仲間を求めてきたという。 そして、サコミズ隊長は不在である、リュウはトリヤマに出撃指令を出してくれと言う。

とうとう、花道(?)であり、格好つける補佐官、そしてマル秘書(まいど豊)! しかしスクリーンにサコミズ隊長が現れ、「報告は受けた、GUYS、サリーゴー!」となり、 補佐官、また面目丸つぶれ!(泣)*15。

 ガンフェニックスが出撃し、2体に分かれて攻撃、 ボガールモンスのように体内に莫大なエネルギーはないとテッペイは言う。

ガンウインガーに乗るリュウはトリヤマにメテオールの解禁を求めるが、 そんなリュウが何とレッサーボガールの舌に捕まってしまう*16。ジョージは光線で舌を切ろうとするが、 レッサーボガールの光弾で防がれてしまう!補佐官、あごが外れる…オイオイ(?)。

さらに、レッサーボガールは変形し、巨大な口を見せる。まるでビオランテ最終形態だ*17!口の中に捕まったリュウ、 「俺たちの翼を、こんな奴のえさにされてたまるか!」と叫ぶ。

それがミライの耳に届き、意識を取り戻したミライはメビウス(スーツアクター、和田三四郎) に変身する(BGM、メビウスの勝利1曲目、主題歌アレンジ曲、M6)。

 レッサーボガールは空間の歪に逃げようとしていた。しかし、メビウスは、 同じことを繰り返すわけには行かない、と、リュウのガンウインガーをしっかりと掴み取り、 メビュームソードで舌を切ってリュウを救出した。

それを見ていて安堵するテツロウ、ところが、翼を大きくまた変形するレッサーボガール!メビウスは地上からキック、 空中からパンチを放ち、攻撃するが*18、巨大な口に苦戦する。

そして、いつの間にか、レッサーボガールの舌に体を巻きつけられ、それで地面に何度も叩きつけられる! カラータイマーも点滅をはじめ、メビウスピンチ!どうしたらいいとリュウがつぶやくと、 サコミズがガンブースターで駆けつけた!ワンダバGUYSが高らかに鳴り響き*19、

ガンフェニックスストライカーに合体(ワインドアップ)し、リュウは「地球は俺たちのものだ、今度は俺が助ける」、 サコミズは「メテオール解禁」で、インビンシブルフェニックス光線を放ち*20、 レッサーボガールの口を攻撃して舌を切断することに成功した。 レッサーボガールは次元の歪に逃げようとするが、間一髪メビウスはメビュームシュートを放ち、レッサーボガールを倒した。補佐官はこれで怪獣は出なくなると喜ぶ(テッペイが多分…と言うが?)。そして、帰還するガンフェニックスとメビウス、メビウスはリュウに合図を送った。そして飛んで行った*22。

 テツロウはミライに「いつまでもその姿でいてもらうわけにはいかんだろうな」と言うと、 ミライは「いいえ、ヒロトさんの分も生きます」と言う。

「ヒロトは私の胸の中で生きている」と言われ、ミライはテツロウと分かれる。 と、GUYSのメンバーが待っていた。だが、差し出されたのはペンキ!戦闘に間に合わなかったため、 その罰?としてガンフェニックスのはげたペイントを塗装をやれと言うのだ。

「そんな、俺たちの翼じゃないですか」とミライが言うが、手伝ってくれない…コノミは、 「またカレーを作ってあげる*23から」と言うと、ミライは喜んだ。

リュウはバン・ヒロトのことを聞くと、ミサキは「宇宙で知り合った」と 入れる。ミライは宇宙から来たと知ると、なるほど不思議ちゃん、とミライは納得していた。

 ヒロトは、地球に着いたら友達を作りたいと言っていた。テツロウに、サコミズは「彼の、仲間です」と紹介した。 ヒロトは、「早く、地球での友達が欲しい」と言っていた…

マニア的考察

今回はキーポイントとなる話であり、知識の限り?注釈します。

*1:怪獣の分析をするのは、メビウスではお馴染みですが、実はウルトラシリーズでこういうシーンが頻出するのは珍しいのです。このような考察はあまり過去にはありませんでした。今回、設定考証(谷崎あきら氏)の面目躍如のところです。

*2:前回より付いたテッペイのあだ名、これは過去の怪獣を良く知っているから、ですが、ある意味、視聴者(中でも第1,2次世代)への敬称でもあると思われます。

*3:宇宙生まれ、というと、メビウスでは、ダイナクラスに、人類が宇宙へ進出していたことになります。

この点では、ダイナ41話「僕たちの地球が見たい」(脚本、太田愛、監督・特技監督、川崎郷太)を思わせる展開です。 しかし、ダイナのように宇宙でのシーンはあまりありません。

このメビウスは怪獣頻出期から25年と言う設定ですが、過去のウルトラのように、 西暦何年との固定はありません…と言っても、過去の作品でも西暦何年とは複数用いられており、この点はパラレル・ワールドとして解釈するべきでしょう(過去のウルトラを一系列に解釈するには、パラレル・ワールド的にするしかないと、昔マニア(複数)の解釈がありました。おそらく、谷崎氏もそれをやったお一人では?)。

*4:おそらく、多くの視聴者の方が驚いたでしょう。ウルトラマンに和風…と言ったら、ちゃぶ台をはさむメトロン…だけではありません。21世紀には、こんな和風の家はなくなると、30年前は本気で信じられていたので、それを思うと新鮮です。

*5:火星にスペシウム…これは初代マン2話で、バルタンの弱点がスペシウムなものの、火星にしかない…という考証を発端に、平成ではダイナ42話「うたかたの空夢」(脚本、監督、特技監督:川崎郷太)にも出てきた設定です。オリジナルのウルトラマンストーリーをマニアが考えると、必ず出てくるものなのです(私も書きました)。

*6:ナメゴンは、ウルトラQ「宇宙からの贈り物」に出てきた火星怪獣です。ストーリーの概略は…

 地球が火星に観測ロケットを打ち込んだら、何とそれがそのまま送り返されてきた。中には、金色の球体が2つあった。 とりあえず星川航空で1つ預かるが、それを泥棒が金の玉と思って盗み、万条目(佐原健二)らが追い掛け、 海沿いの洞窟へ追い詰める。 と、その玉はナメゴンの卵で、洞窟の熱で孵化して、どろぼうたちを遅い食い殺してしまうが、 万条目の機転で海に落とし、塩に弱いナメゴンは死んだ…

 どうして火星から送り返されたか…地球は宇宙のルールを守らなかったから、 などと万条目たちは言うのだが、もうひとつの卵が…

続きは、ぜびビデオで見てください。40年前の話とは思えない、今でも通じる要素にビックリです。 でも、地球にナメゴンを送り返した火星人は…想像しましょう!

(脱線)ウルトラQは、ここに出たラゴンが初代マンに巨大化して再登場しており、Qと初代マンもつながった世界と考察されています。もっとも具体的なつながりはなく、やはりパラレルワールド的な続編となっていますし、スタッフもそのつもりで作った模様です(この点は音楽の宮内國男氏他、証言があります)。

*7:この曲は、よく使われている、ホルスト「惑星」の「火星」のモチーフを使った曲です。

 ちなみに、ホルストの「惑星」と言うと、ホルストがこの曲を作曲した当時(1920年)には冥王星が発見されておらず、海王星で終わっているのです。冥王星が発見されたのは1930年で、しかし冥王星を作曲することなく、ホルストは1934年に亡くなりました。  で、2000年にイギリスの作曲家、マシューズが冥王星を作曲して追加し、今年にベルリン・フィルが音楽監督、ラトルの下で演奏・録音しました。ところがご存知のように先日冥王星が惑星から外されたので、この冥王星がCDになることは今後可能性が少なくなり、おかげでこのラトル指揮の惑星、話題になり売れています。

*8:このシーンは、多くのファンがウルトラセブン「地底GO!GO!GO!」を思い出されたと思います(詳細後述)。

*9:このシーンは予告にもありましたが、助けられなかった、という展開は、ウルトラでは珍しいものです。予告にあえてこのシーンを入れたのがミソですね。

*10:この服は第1話の時と同じで、赤い風船があったので、女の子に風船を返して、その後、ボガール人間体と戦う前の時でしょう。さらに、キャプテン・サコミズという呼称から、サコミズも宇宙で活躍していたものでしょう。「なぜ、ミライがGUYSにすぐ入れたのか?」という疑問への見事な回答です(今までは、それを言うならダンもウルトラ警備隊にすぐ入れただろう、としか答えられませんでした)。

*11:このレッサーボガールは、スーツアクターの名前が一人だけで、合成、またはCGで3体表現しています。村石監督は、ティガ「GUTSよ宙へ」で、ゴフニュ・ギガの着ぐるみ1体でそれをCG合成で何百体にも見せていました。特撮技術は進みました。セブン末期、ロケットをたくさん作るので注射器、円盤が無数にいるので灰皿(茶碗、どんぶりなど諸説あり)を使った時代が懐かしいです。マックスでのバルタン大分身もCGの賜物です。

*12:変身アイテムが武器になるのはネクサスでやっていますが、M78星雲系のウルトラマンでは珍しい(80で、ブライトスティックを宇宙人の変身を見破るのに使ったくらい)ものです。

*13:等身大の怪獣、村石演出、と言うことで、ウルトラマンの等身大アクションを期待しましたが、ありませんでした。ウルトラマンの等身大アクションは、ティガ「人間採取」、ダイナ「移動要塞浮上せず」、ガイア「アグル対ガイア」と、村石監督の独断場、コスモスでもミクロ化されたコスモスが巨大化する前に一旦等身大になる話も村石監督でした(他にも平成3部作では等身大が何回かありますが、コスモス以降はまれになりました)。最近では、マックス最終回でミズキ救出シーンに等身大が出ていますが、これを演出した八木監督は村石監督のADからデビューしているので、その影響でしょう。

(脱線)セブンに比べて、他のウルトラマンの等身大シーンは似合わないと言う意見が昔からあるのですが、あるマニアは、それは慣れの問題で、セブンは第1話から等身大、巨大化とやっていて等身大が良く出ているので違和感がなく、他のウルトラマンは等身大シーンが少ないので違和感を覚えるのだろう、と昔語っていました。

*14:変身時を狙った攻撃は過去、反則的な意識が強いですが、80では最後から2番目の話で、変身しようとして攻撃され負傷し、変身しても傷ついて思うように戦えず、ユリアンの援護で何とか勝つ話がありました。その他、ミラーマンでは変身直後に弱い時期があり、その隙を付かれて捕らえられ、エネルギー時限爆弾を仕掛ける話もありました。

ちなみに、変身時の弱点を突いた話は、仮面ライダー(1号2号)最終回前編で、変身時にベルトの風車が回るのを冷凍攻撃で止められ、変身不能になる話が一番有名かと思います(変身アイテムをなくすのを除くと)。脱線ばかりですみません。

*15:このシリアスな展開でも補佐官は笑わせてくれます。笑わぬ芸人が大真面目にギャグをやる、こんな芸人、吉本でもなかなかいないですよ(?)。

*16:こういう舌が長い怪獣も要注意(過去は尻尾の長いのが、ゴモラを筆頭に要注意)なものの、ここまで執拗に追っかけるシーンも珍しいです。こういう怖い描写は、ウルトラでは第1次シリーズの野長瀬三磨地(のながせ さまち)監督の得意とするもので、14話のエイリアンを思わせる怪獣脱皮シーンも野長瀬監督テイストでした。メビウスでは、過去の監督の手法がよく見られます。キャリアの長い村石監督ならではのものです。

*17:ゴジラvsビオランテ(1989年)に出てくる、ちょっとバケモノ的な怪獣で、小林晋一郎氏の原案による話であり、円谷英二的な世界を外したモンスターとして当時話題になりました。この映画をきっかけに、大森一樹監督による平成ゴジラシリーズが一時、人気を博しました。ともかく、このビオランテの変化は見ものです。ビデオでご一覧を。

*18:この殺陣は一種のワイヤーアクションでしょう。村石殺陣は、毎度、なかなか決まっています。肉弾戦が今回の魅力です。

*19:ヒーローのピンチに特捜チームが活躍する場面にワンダバがかかるのは燃えます。ルーツは帰マン「この怪獣は俺が殺る」で、ウルトラマンのピンチに伊吹隊長が駆けつけて活躍するシーンのワンダバMAT、最近ではダイナ「移動要塞浮上せず」で、氷付けにされたダイナをヒビキ隊長が救出するシーンがあります。

(脱線)ワンダバBGMは特捜チームの曲として有名ですが、ルーツの帰マンでは、ワンダバがウルトラマンの決戦シーンにも多用されています。極めつけは「怪獣使いと少年」ですが、こういう例は、エース以降にはあまりありません。

*20:合体しての光線は、ガッツイーグルのトルネードサンダー以来、合体シーンはCGを使用してのものですが、よく出来ています。CG技術は、10年で劇的に進歩しました。

*22:ウルトラマンと戦闘機の平行して飛行するシーンは、ガイア「決着の日」、マックス「少年DASH」など村石監督の独断場で、合成技術も10年前と比べて驚くほど進歩しています。反面メビウスが飛ぶシーンは人形を吊ってやっており、これは合成やCGより味があり、見事な特撮でした。

*23:第2話でのカレーはコノミが作ったのですね。ウルトラとカレーの縁も深い?(他には、ゴレンジャーでキレンジャーがいつもカレー食べていたのです)。

総括的な考察

(1) 主人公・人間体のこと
ウルトラでは、ウルトラマンが直接人間に変身するのは80以来です。しかし、直接の変身で、人間体のモデルがあるのは、セブンに薩摩次郎がいて以来となります。

DVD第1巻の解説書で、渋谷プロデューサーは、カラータイマーもイデの 「赤信号は万国共通」以外あまり考察されていなかったので、第3話で深く取り上げたと語っていました。 この回も、メビウスでは、過去お座成りにしてきた設定を突っ込んでいる模様です。

(2) 主人公の正体に付いて
平成3部作では、隊長がいずれも主人公の正体に気づく展開がありましたが、今回の展開を見ると、明記されていないものの、サコミズ隊長とミサキ総監代行は正体に気づいているとしか思えませんが、それを明確に示す描写もありませんでした。これはシリーズの謎として、今後伏線になると思います。

 ちなみに、隊長が主人公の正体に気づいていた例は、帰マンの伊吹隊長が最初と言われます。悪魔と天使の間に、怪獣使いと少年でそれが暗示されますが、平成のように、具体的に正体を語る描写はありませんでした。

(3) 怪獣の出る理由
怪獣がなぜ出るのか、それを、侵略者の来襲以外で考察付けているのが平成シリーズで、共通の敵が、マックスを除くシリーズにいますが、メビウスでは、ボガールを共通の敵として描写しているものの、これも、過去のシリーズで触れられなかった点を取り上げています。出てくる怪獣の共通点に注目です。

(4) 今後のシリーズ展開
メビウスではガイア、ネクサスほどではないにせよ、連続ドラマ的な性格があり、前に描かれた設定が後で活きてきます。ネクサスで、ふりまいた謎を全て解き明かしたウルトラ・スタッフ(これはなかなか…どころかほとんどない!)なので、今後のため覚えておきましょう。

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