ウルトラマンメビウスのファンサイト・メビウスベルト【ウルトラマンメビウス 第26話「明日への飛翔」マニア考察】

ウルトラマンメビウス 第26話「明日への飛翔」マニア考察ハードバージョン

メビウスマニアライターT2-0

バキシムに拘束されたリュウ(仁科克基)の隊員服に付着していた異次元物質を 分析 したCREW-GUYS-JAPANは、新型メテオール「ディメンショナル・ディゾルバー」の 開発 に成功した。

異次元物理学の権威フジサワアサミ博士(石橋けい)の協力を得たGUYSは、この「 ディ メンショナル・ディゾルバー」を武器に、超獣殲滅の最終ミッションに挑もうと して いた! そして、そのためにはGUYS基地・フェニックスネストのフライトモードを使用す る必 要があった。フェニックスネストは飛行能力を有していたが、その事実はこれま で総 本部とごく一部の人間のみが知る機密事項とされていたのだ。今回のミッション は、 フライトモードを起動させたフェニックスネストのキャノン砲から「ディメンシ ョナ ル・ディゾルバー」を撃ち、異次元ゲートを封鎖しようというものであった。こ れが 成功すれば、超獣の進行を半永久的に封じることが出来るのだ。

サコミズ隊長(田中実)は、完成した「ディメンショナル・ディゾルバー」をフ ジサ ワから受領した。そこにミサキ総監代行(石川紗彩)が顔を見せ、親しげにアサミ に話 しかけた。二人は旧友だったのだ。再会を喜び合う二人。ミサキを「あんたの笑 顔は 変わらない」と評するフジサワは、謎の人物である総監に会いたがっていた。ミ サキ はかねてからフジサワに、総監を「一番信頼できる人物」として語っていたのだ 。

そこに、またもや空が割れ、空中に異次元ゲートが開いた!その中にうごめく超 獣の 姿を見たサコミズは、ミサキとフジサワを守るためトライガーショットで超獣に 一撃 を加えた!ゲートは閉じ超獣は退散したが、一瞬早く超獣が放ったミサイルによ り、 サコミズは重症を負ってしまった!

サコミズ隊長の負傷に、作戦室の空気は重かった。サコミズに傷を負わせた超獣 「ベ ロクロン」は、ヤプールがメテオールの研究施設を狙って送り込んできたものと 推察 された。そしてフジサワの予想によれば、次にゲートが開くのは約4時間後との こと であった。 ディメンショナル・ディゾルバーは、フェニックスネストからでないと発射でき ない 。しかし、今のGUYSにはフライトモードは起動できなかった。フェニックスネス ト・ フライトモードの運用資格を持つ者はサコミズだけだったのだ。

焦る隊員たち…、そんな彼らにミサキはきっぱりと言うのだった。「大丈夫、あ なた たちは私が死なせない!」 ミサキは自ら、フェニックスネストを操縦するつもりであった。実はミサキもフ ライ トモードの運用指揮権を持っていたのだ。それを察したミライ(五十嵐隼士)は、 ミサ キに言った。「一人で抱え込まないでください!」と。それに続き、GUYSのメン バー が口々に協力を申し出た。

そこにアライソ整備長(綿引勝彦)が現れ、言った。フェニックスネストを4時間 以内 に飛ばすことは可能だが、人手が必要だと言うのだ。更にアライソはミサキに言 った 。「あなたはいつも笑顔で彼らの成長を見守ってきた。あなたが信じなくて、誰 が彼 らを信じてやるんですか」。 遂にミサキは総本部への進言を決意した。GUYSによる超獣殲滅作戦の発動である 。そ して、病床のサコミズの口から隊員たちに命令が下された。「GUYS SALLY GO…」 命令を受け、ミッションの準備に取り掛かるGUYSメンバー!その様子を見たミサ キは 、GUYSに未来を託すことを決意するのだった。

フライトモードの起動準備は急ピッチで進んでいた。そこに再び超獣ベロクロン が出 現!迎撃のためCREW-GUYSはガンウィンガー、ガンローダー、ガンブースターで出 撃し た!パイロットは、リュウ、ミライ、マリナ(斉川あい)、ジョージ(渡辺大輔)だ 。 しかしベロクロンは強敵であった。乱射されるミサイルに、防戦気味のGUYS!更 には 、上空に新たな異次元ゲートが開こうとしていた!!苦戦の中、リュウの激が飛ん だ! 「みんな思い出せ!俺たちが何でここにいるのかを!!」。その言葉に、守るべき 存在 、戦う意味を思い出す隊員たち。そこに通信が入る。「そうだ、君たちが心を一 つに すれば、大切なものは必ず守れる」サコミズだ!

作戦室に復帰したサコミズの指揮により、フライトモードが起動された!オペレ ーシ ョンのサポートにあたるのはテッペイ(内野謙太)とコノミ(平田弥里)だ。そして フラ イトモードに変形完了したフェニックスネストは、遂に大空に飛翔した! 開きつつある異次元ゲートに照準を合わせるフェニックスネスト。しかしフェニ ック スネストに向けてベロクロンのミサイルが放たれた!と、間一髪!メビウスが出 現し 、フェニックスネストを救った!!

地上ではベロクロンとメビウスの激闘が開始された。そして上空ではフェニック スネ ストからディメンショナル・ディゾルバーが発射され、ゲートは封鎖された!作 戦成 功だ!!そしてベロクロンも、ガンフェニックストライカーとメビウスの共闘によ り撃 破されるのだった。

作戦の成功を喜ぶGUYSのメンバーたち。そんな彼らの姿に、ミサキは素晴らしい 仲間 と共に地球防衛の任に就いていることを実感し、それを誇りに思うのであった。

ミサキは、今回の作戦に関する総監への報告書を作成していた。そしてミサキは 、報 告書の宛名にこう記すのだった。「親愛なる総監殿」と。

マニア考察

劇場版との相乗効果で盛り上がる「ウルトラマンメビウス」。 今回の「明日への飛翔」は、フェニックスネスト・フライトモードの初登場とな るイ ベント編。そして、ミサキの描写が光る一本です。

今回の主役はミサキ総監代行です。「強さ」と「優しさ」を兼ね備えたミサキ。 責任 感が強く、その笑顔で常に他者を励ます側であったミサキの変化が描かれます。 超獣殲滅作戦の只中でのサコミズの負傷という厳しい状況の中で、重責を一人で 背負 おうとするミサキ、そんなミサキを支えようとするGUYSのメンバーたちの姿には 感激 させられます。そしてミサキは、他者を信頼し物事をゆだねることを知り、励ま され る側になることを受け入れていく…。 ウルトラシリーズ、特に「ティガ」以降のシリーズでは、「ウルトラマンは一人 で戦 っているのではない」というテーマが幾度か描かれてきました。これは「メビウ ス」 においても作劇上の最も重要な要素として位置付けられています。 今回のエピソードでは、これを一捻りした展開が見られました。ウルトラマンで ある ミライがミサキに言った「一人で抱え込まないでください」との言葉。それは、 ミラ イ自身が仲間の大切さを知っていたからこそ発せられた言葉であり、「自分は一 人で 戦っているんじゃない」ことを実感し、感謝していたが故の言葉だったはずです 。

さらに今回、ミライはフライトモード起動をめぐり、作戦の遂行を熱い口調で主 張し ています。このシーンは「ミライは真にGUYSの一員である」ということを実感さ せて くれるものでした。

GUYSの連帯という点では、ベロクロンとの戦いも熱かったです。ベロクロンの放 つミ サイルに苦戦するGUYSを奮い立たせたのはリュウの言葉でした。この場面も感慨 深か ったです。「あのリュウが、そしてGUYSがここまで成長したなんて…」と思わず には いられません。第一話からずっとメビウスを見ている方の多くが同じ思いを抱い たの ではないでしょうか。

さらには、このいい場面で戦線に復帰するサコミズ隊長はカッコ良すぎです!ま た、 ミサキの決意を促したアライソ整備班長も素敵でした。今回はキャラクターの一 人ひ とりが本当に生き生きと描かれてましたよね(^-^)b

さて、今回のエピソードを見て気になるのは「総監はどのような人物なのか?」 とい うことです。ミサキがあれほど信頼し、尊敬している人物とは? フジサワ博士が総監の話題を持ち出した場面での、サコミズとミサキの態度など を見 ると、サコミズの可能性も高いのですが…。こちらも今後のお楽しみですね。

今回登場した超獣ベロクロンは、ウルトラマンA第一話「輝け!ウルトラ五兄弟 」に 超獣第一号として登場しました。 その後、ウルトラマンA第48話「ベロクロンの復讐」にベロクロン二世、ウルト ラマ ンタロウ第30話「逆襲!怪獣軍団」に改造ベロクロンが登場しています。。 劇中でアサミが言う「しつっこい奴」は、これを踏まえたセリフでしょう。また 、「 ドキュメントTACおよびZATに記録を確認」とのコノミのセリフ、ちゃんと再々登 場分 を押さえているのも感心させられます。

実は、A第48話とタロウ第30話に登場したベロクロンは、初登場時とは別のスー ツが 用いられています。これはマッハ超獣マッハレス(A第37話「友情の星よ永遠に 」に 登場)を改造したもので、初代と大きく印象の異なる造形になってしまっていまし た。

今回のベロクロンは初代をかなり忠実に再現しており、ファンの満足度も高いこ とと でしょう。マニア諸氏は、口内のミサイルカタパルトに涙するはずですよ。 また、今回のベロクロンが発射するミサイルの描写は迫力満点!CGIモーションデ ィレ クターである板野一郎氏の本領発揮といえる場面に仕上がっていました。 噴煙を引いて突き進むミサイルの凄まじさ!無数のミサイルが画面に乱舞する様 は圧 巻です!!また、ジョージの機体が後方に何か(おそらくはダミーの熱源体)を放ち 、追 尾するミサイルを破壊するといった細かい描写も見せてくれています。 板野一郎氏は「伝説巨神イデオン」(1980年)や「超時空要塞マクロス」(1982年) など で見せたメカ描写が高く評価されており、その空中戦の演出は「板野サーカス」 の名 でファンに愛されています。

「伝説巨神イデオン」は、富野喜幸(現・富野由悠季)氏が「機動戦士ガンダム」 に続 いて総監督を担当した作品で、戦闘シーン、ドラマ共に非常にレベルの高いもの に仕 上がっています。 好き嫌いの分かれる作風ですが、興味のある方は是非見てみてください。 閑話休題…、ベロクロンの話題でしたね。 オープニングタイトルのラストに出る登場怪獣の影絵も、最近は凝っていて楽し ませ てくれます。バキシムの回では空を割る場面が表現されていましたが、今回のベ ロク ロンの影絵も遊び心に溢れていてグッドです! 今後の登場怪獣の影絵にも要注目ですね。

今回のエピソードのラスト、報告書のあて先に「親愛なる総監殿」と入力するミ サキ は、爽やかな余韻を感じさせてくれました。 今回は、ミサキさんの魅力を堪能できる回でした。映像的にもミサキさんが本当 に綺 麗に撮られていたと思います。 今後もGUYSの各メンバーにスポットが当たるエピソードが見られることでしょう 。こ れからも、ミライとGUYSの熱いドラマに期待しています!

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