ウルトラマンメビウスのファンサイト・メビウスベルト【ウルトラマンメビウス・第4話「傷だらけの絆」ウルトラマニア考察】

ウルトラマンメビウス第4話「傷だらけの絆」マニア考察

【メビウスベルトマニアライター 棺桶のジョー】

脚本:小林雄次、シリーズ構成:赤星政尚、設定考証:谷崎あきら、監督・特技監督:村石宏實

宇宙凶険怪獣 ケルビム、マケット怪獣 ミクラス登場

GUYSが開発していた「マケット怪獣」が解禁になった。過去に、人間に協力的だった怪獣を再現したものである。 その名はミクラス、テッペイ(内野謙太)は知っていて歓声を上げる。

トリヤマ補佐官(石井愃一)は自分の提案であり、誇らしく紹介する。 今回は、ミサキ・ユキ(石川沙彩)も一緒である。

ミサキはサコミズ隊長(田中実)に、ミライ(五十嵐隼人)はどうかと打診する。 しかし、出てきたのを見て「格好悪い」、「弱そう」と、早くもブーイングである中、コノミは「かわいい」と言う。

まず、リュウ(仁科克基)が使うが、フォログラムのディノゾールを見て、岩石につまずいて、 1分のリミットおしまい、マケット怪獣はメテオールによっているため、 1分しか活動できない、その後はエネルギーのチャージに1時間を要するのである

*1…続いて、テッペイが使うが、隠れているうちにおしまい…ジョージ(渡辺大輔) がシュートを教えようとして、石につまずいて終わり、 マリナ(斉川あい)を抱いたまま消えてしまって、 マリナはGUYSのテントに落ちてケガ…ミライとサコミズ隊長はそんな光景を見ている。

そんな中、コノミ(平田弥里)がやると、コノミを認識して*2、 “一応”ディノゾールに立ち向かい、何とかものになるが…

と、宇宙から怪獣・ケルビムが飛来する。ミサキの話では、監視ステーション77の故障を利用してやってきたのだ。 これを操るのは、かの謎の女(小山萌子)。

トカゲのような長い舌を見せて、「ようこそ」と不気味にケルビムを迎える。 これを迎撃するGUYS、ケガをしたマリナに替わり、コノミがガンフェニックスに乗るも、不慣れで苦戦する。

メテオールでの攻撃をしようとしたら、尻尾を使って攻撃し、近距離に近づけないし、 さらに口から火球を吐いて、遠距離からも攻撃できず、GUYSも手が出せない*3。

それで、コノミはミクラスを出して、戦わせる。ところが、ミクラスはケルビムにビビってしまい(!)、 さらにケルビムに睨まれたコノミが逃げ出して(!!)、 一緒にミクラスも逃げ出して、ケルビムの尻尾で攻撃され、 万事休す…ミライが変身しようとしたら、謎の女を認識、すると、女はケルビムを引き上げさせ、すぐに姿を消した。

後には、破壊された町・ビルだけが残った。ケルビムは日本海へ消えた。 ミクラスの成果が上がらないことと、町が破壊されたことで*7、トリヤマ補佐官は怒っていたが、 自分もマスコミから吊るし上げを喰らうのである!

コノミは謝るが、リュウやジョージは「俺たちがやってやる」と好意的だ。 そんな中、理想的なミクラスの使い手は誰か、GUYSのメンバーは頭を悩ませる。 コノミは、プールのそばに座り込み、落ち込む。そこへミライが現れる。と、コノミが眼鏡を落とすと、 ミライはスーツを脱いで飛び込み、眼鏡をつかむ。そして、かの有名なる「デュワ!」をやってみせる、 勇気のおまじないだと言う。

しかし、コノミは、上手くやれない。だが、ミライは、メビウスも最初の戦いでビルを壊してリュウに怒られた、 ミクラスは1分しか戦えないのにエライと、励ます。

理想的なミクラスの使い手は誰か…と言う話で、ミライはウルトラセブンの名を出す*4と、 サコミズは「君たちの中で最適は…」と出す。コノミはみやま幼稚園に戻る。

子供たちは、GUYSで活躍するコノミの絵を描いていたのだ。 そこへ、マリナは「臆病で逃げて足は速い、うさぎみたい、でも、好かれるコノミのキャラが好き」と言う。 さらに、テッペイ、ジョージが、コノミは怪獣からうさぎを守ろうとしたと勇気付ける。

リュウは、コノミに、ケルビムを倒すため、ミクラスの力を貸してくれと頼む。と、 またケルビム出現である。遠距離、近距離、双方の攻撃の出来るケルビムと対決するには、 ミクラスで近距離を押さえて、その間に攻撃するしかない。この作戦で出る。

ミクラスの用法に躊躇するコノミ、しかし、テッペイは、刷り込み*5で、ミクラスはコノミを母親と認識したと言う。 ミライは、コノミに「ミクラスのお母さん」と励ます。 そして、意を決して、「デュワ!」と、コノミはミクラスを出す。

と、ミクラスはコノミを攻撃から守り、ケルビムの強力な尻尾を押さえる。 今がチャンスと見たミライは、メビウス(スーツアクター・和田三四郎)に変身して、 ミクラスからタッチを受ける形で戦う*6。

GUYSとの共同作戦で、ケルビムを追い詰め、武器の尻尾で逆にぐるぐる巻きにして、 止めを刺そうとするが、その時、ケルビムは角でメビウスを攻撃、メビウスは右肩を負傷し、 カラータイマーが鳴り始める。近距離、遠距離に加えて超近距離も対応するケルビムに、苦戦するメビウス、 あの角を何とかしなければならない。

リュウとジョージが攻撃しようとして、だが、その角を撃ったのはコノミであった! メビウスはこのチャンスにメビュームブレードを放ち、ケルビムを一刀両断にして倒した。謎の女は撤退した。 メビウスは、何かをコノミに伝え、去っていった*8。

マケット怪獣は、まだ改良の余地ありとして、実用化はお預けとなった。 しかし、トリヤマ補佐官は、サコミズ隊長にメテオールの使用許可を与えた。

サコミズの書いた報告書が、よく出来ていたためである…そして、ミライはコノミに、 君のおかげで4分戦えたと、そっと礼を言った。

ウルトラマンマニア考察

*1:この1分しか戦えないという設定は、レオで、ダンに届けられた「セブンガー」がルーツだろう。もっとも、セブンガーは強かったが…(苦笑)、しかし1度使うと24時間使えない代物であった。

*2:ミクラスが目を輝かせる特撮は、CGだろう。CGで表情を付けると、ティガ(21話、エノメナ)では不気味になっていて、それを利用していたが、この10年で、CGで上手く表情を出せるようになったものだ。

*3:近距離には尻尾で、遠距離には火の玉、さらに、最後に出てくる角で超近距離を対応する、このような攻撃的な設定の生物兵器的な怪獣は初めてである。ダイナのシルドロン(第5話)は防御でユニークな展開を持っていたが、こんなに何段もの飛び道具を使いこなす怪獣は珍しい。第一、第2話以降、強敵ばかり相手にしている。ハードな戦いを強いられるルーキーウルトラマンも初めてである。

*4:新人のウルトラマンが人間対で、こういう場で先輩のヒーローの名を出すのも珍しい。だが、「なぜウルトラセブンを知っている」とかテッペイあたりに突っ込んで欲しかった(それを言ったらおしまいか(苦笑)…いや、「僕の父親が、ウルトラセブンの戦うところを見ていたんです」とか返したら、もっと面白かったか?)。

*5:刷り込みは、卵から生まれた小鳥が、最初に動くものを見て、それを母親と認識するシステムで、実際に生物に存在し、英語でインプリンティングと言う。このような設定が、怪獣にされているのも珍しい。

*6:過去に、セブンでも、カプセル怪獣と一緒に戦う設定はなかった。カナン星人に操られたウィンダムとセブンがやりあったことはあるが、セブンも、カプセル怪獣と一緒に戦ったら、もっと効率的だったかも…(?)

*7:これだけ町が破壊されて文句を言われるシリーズは、「帰ってきたウルトラマン」以来である。もっとも、帰マンのときは、上層部から「MATは何をしている」とボロクソに言われていたが…さらに、補佐官がマスコミの吊るし上げに会う設定も、今日的である。

*8:今回、メビウスが去るときは合成、CGでなく実際に人形を使ってのアナログ特撮、これはティガで村石監督が試み、マックスではこの様式が標準であった。この方が、情緒があってオールドファンにはいいです。

*スーツアクターは4人の名前が出ていて、メビウス以外はどれか不明です。

番組クレジット《エンドロール》は、管理人のレポートページにてご紹介しています。

管理人レポートページ(1) ⇔マニアレポートページ(2)

メビウスベルトTOP▲