ウルトラマンメビウスのファンサイト・メビウスベルト【ウルトラマンメビウス 第4話「傷だらけの絆」レイゴ考察】

ウルトラマンメビウス第4話「傷だらけの絆」【ソフト編管理人考察】

ウルトラマンメビウス・ミクラス怪獣画像
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採掘現場のような荒涼とした場所にCREW GUYSのテント(青×白)が2基。 「マケット怪獣!?」思わずミライは聞き返す。 「そう!GUYS総本部のアーカイブに記録されている、過去の怪獣 のデータを基に、怪獣を再現するのだ。」「…どういうこと!?」オレの頭では理解不能だ。 やや小首をかしげながら、隣のテッペイをつつくリュウ。

テッペイが本部職員が広げているデータを覗き見ながら補足する。 「カプセルに封入されたナノマシンと、フェニックスネストから転送さ れる高エネルギー分子ミストを使って、データにある怪獣に似た容姿を再現する みたいですね。」

「MAQUET MONSTER」とあるトレンチケース中にノートパソコンのデー タと問題の銀色のカプセル。 「ふーーん…」 「ウォッホン。私の提案で、ついに解禁が決まった。とっておきのメテオーッル だ。」トリヤマ補佐官得意満々。初生お目見えのミサキ女史が本物のスマイルを見せて立っている。

「彼、どうです?」サコミズにミライの様子を尋ねるミサキ女史 「よくやってますよ。」 誰からもよくやってますよと言われていないトリヤマ補佐官一声大きく主張する。 「そして、私の提案でマケット怪獣第1号に選ばれたのは…」

「よっしゃー、実験台第1号は俺だ!」リュウは、トリヤマの話をはし折るとカプセルを手に 自らのメモリーディスプレイ左上部に装填する。通信機能や電波探知だけでは ない、高性能な機械のようだ。

怪獣のシルエットらしい画像がパッと写り、---REALISE STANDBY--- リュウが斜め上に打ち上げた緑色の光線は軽く渦を巻き、その幾重かのリングの 中から現れたのは…。

「ミクラスだ!」テッペイの喜々とした声。 「そう、怪獣頻出期に度々出現が確認されている。」しかしメンバーの反応はというと

「何か…弱そう…」口の端がひん曲がりそうな表情のマリナ。 「しかも、ぶっさいくだな。」吐き捨てるようなジョージ。

なんだかなーの一同の反応の中で「…かわいい…♪」一人コノミが喜んだ。 メッタに耳にしないホメ言葉と理解したか否かは不明だが、「ギャオー」くるりとミクラスは振り向き、 コノミを見つめ、照れているのか頬に両手を当てる。コノミも笑顔を返す。お目 々パチクリラブラブモード。

「ミクラスには、明らかに人類の味方をしていたという形跡がある。し かし、敵を倒したという記録は…ひとつもありません。」 「早く始めません?」「ですよねぇぇえーー」ち、またしても話の腰を折られたトリヤマ。 ミクラスの前に何かの影が…。

ディノゾール!?! 「ヒャッ!」小さく声を上げ、コノミが後ろへ飛び下がる。 「ホログラムですよ。」テッペイが支える。

「おーーーい、ニコラス!」(大声)「ミクラスですよ(汗)」げっ 「んっん。《調子を整え》ミクラスーーー!」野太い声を上げるリュウ。 「ディノゾールをぶっつぶせーーーっ!」

ミクラスは、マタドールに向かう直前の闘牛のごとく足を地面をかき、走 り出す。 ・・・ぴよ〜ょん---ドスッ。手前の岩につまづき、思いっきりすっ飛んで顔面から突っ込む。 「さっさと立てーー!」(怒鳴) 03…02…01…00 時間切れ。緑色の粒子となり消滅。

ミサキは溜息を洩らす。 「メテオールの運用は1分間と決まっておる。」 ナノマシン、再チャージに60分かかる。 「そんなにかかるのかよ…」 「勢いだけはいいのに、完全に空回りか。お前そっくりだな 。」ジョージは腕組みをしながら薄ら笑いを浮かべる。

次の登板はジョージ。「流星シュートを見せてやれ、アミーゴ!」チャージ完了したミ クラスが岩をサッカーボールに見立ててセット。 数歩下がって足踏み。駆け出したーーーズッテーーン!みごとその足は空を蹴り---即消滅。ミサキは思わず咳払い。

ミクラスが石段状に削られた台地の影に身を潜め、時々上体を出し、ディノゾー ルに、いないないバァーとしか見えないアクションを起こす。

「鳴き声で敵を威嚇している。警戒本能まで再現されているなんて。すごいな、 メテオールって。」テッペイが冷静に感心している間に・・・またしても消滅! 「あっ!」ディスプレイを見るが時既に遅し。目を伏せミサキ2度 咳払い。

次は女性陣マリナ。「頼んだわよ、ミクラス!え…」ミクラスがいきなりマリナの方に突進して来 た!「キャッ!」逃げようとするマリナをミクラス手からポロッ! 「きやぁぁぁーーーっ!」マリナが仰向けで足をジタバタさせながら落下したの は、幸いにもテント。大きくぼよよーんとバウンドしたが何とか止まった。 美しい顔をしかめながら「たはっ…」大きく深い溜息をつくミサキ。

その頃、宇宙空間では、大きな1本角を携えた青い怪獣が地球に向かっていた… 。

「え?あたし?」ミライがにっこりと微笑むとカプセルをコノミの前に差し出す。 ミクラスはすっかりひるんで、ディノゾールのホログラムの前に震えだした。

「ミ・ク・ラ・ス!」コノミの声に振り向くミクラス。 「大丈夫!怖くないよ。頑張って!」両手をグーに両肘を引き付けるガッツポー ズ!ミクラスに闘志が戻る。 「おー、よしよしよし。」 しかしミクラスは、ディノゾールに向かう途中で消滅した。「あ…」

「やりましたね。コノミさん!」「?」「コノミさんのお願いを聞いてミクラ スは頑張ろうとしたじゃないですか。」ミライはコノミの功績を称える。 「だからどうしたと言うんだ。全く、総本部もあんな使えんようなヤツ を…」・・・ひんやりとした空気が・・・「…なあんて言ったのは誰だ?」一同無言でト リヤマを指さす。「俺?おれぇ?」「いや、まーいった、参った…あはは は」

凄まじい勢いで飛行するディノゾールの飛来を知らせる緊急警報が鳴った。 怪獣要撃衛生V-77が破壊され、穴を突いて、宇宙怪獣が日本領空に進入しのだ。レジストコードはケ ルビム。

「GUYS、サリーゴー!!」「ジーアイジー!」 号令に「お願いね。」マリナがコノミの肩にそっと手をかける。一瞬ためらったコノミ だったが、気を付けして「ジーアイジー!」ガンフェニックスが飛び立った。

隕石のように白く発火し、地表に叩き付けられる物体。 土煙を上げて巨大な角と鋭い爪を持ったケルビム出現!

「ようこそ」男とも女ともつかない声であの女がつぶやき、いつにも増してお約束の 長い舌をしゅるりと巻き上げる。そのうち首に巻けるかもしれない。

市街地のケルビムに、早速ガンフェニックスが攻撃し、胸部に命中! しかし、ケルビムには効果なく、むしろ激怒し長く照れた耳のような ものを鶏冠のように立て、火球を吐かせた。 その火球が直撃したビルは一瞬に爆砕、大炎上を起こす。 フェニックスネストの面々は、みんな息を呑む。

「あぁ、何てことをーーー!あの怪獣…(何度もデスプレィを指差し)」「ケルビムです。」 とマル。「わかっとる!あのケルビムに火球を吐かせちゃいかーーん!」 「言われるまでもねぇ!ガンフェニックススクリプター!」とリュウ。2基に分 離する。

「コノミちゃん、大丈夫!?」「はっ…はい」ガンローダー搭乗のコノミに、基 地のマリナが呼びかけるが、高速で急旋回の戦闘中のガンローダーに搭乗のコノミは歯を食いしばり、返事を返すのにいっぱいいっぱいである 。

「行くぜ!」「おお!」リュウの掛け声と共にガンスピーダーがケルビムへ急行 する。 そのときケルビムの身体が宙に浮き、回転を始めた。 長い尾の先にある星球状のコブがビルを直接破壊し、その遠心力のせいか、先端 のスピードは凄まじく速く、風圧で破壊されるビル…ビル…。

「ひゃあ!尻尾も振り回させるなぁ!」 「コノミさん、ミクラスの出番ですよ!」ミライの後部座席でコノミはクリアグ リーンの小さなミクラスが入ったカプセルをギュッと握る。

「なに?ミクラスを市街地で実践しようだと?」「せっかく解禁したとっておき のメテオールでしょ?」「誰が総本部に報告書を書くと思っとるんだ!?」「手 伝いますよ。」泣きの入ったトリヤマをサコミズが優しく説得する。

「僕が奴を引き付けます。その隙にコノミさんはミクラスを!」ミライはコノミに依頼する。声 にならない短い溜息のコノミ。

「ケルビム、こっちだ!」ミライの撃ったトライガーショットは命中し、ケルビ ムは方向転換しミライを追う。 ケルビムの後ろ姿を見ながら、決心したようにコノミはメモリーディスプレイに ミクラスのカプセルを装填する。

気配を感じ振り向いたケルビムの前に、ミクラスが姿を現した。 「ミクラス、お願い!ケルビムをやっつけて!」 しかしミクラスはケルビムの冷酷で凶悪な目つきや姿にひるみ、震え出し、 振り向いてコノミに助けを求める素振り。

「どうしたの、ミクラス。闘って!」「ヒューーン」「お願い!」 なんだこの軟弱なやつはと、業を煮やしたのか、ケルビムが先に牙を剥き吠えた。

「コノミさんっ!」その吼え声に思わず逃げ出すコノミの後ろ姿にミライは 叫ぶが・・・なんと、コノミをのあとを追ってミクラスまでも逃走し始めた。 。

唖然、呆然とする作戦室のメンバーたち。
次の瞬間、ケルビムは尻尾を振り回し、その先端がミクラスの顔面にヒット! ミクラスはビルにどんがらがーんと倒れ込む。

なんとか立ち上がるが、ケルビムがミクラスに闘いを挑んで来た。 ミライは場所を変え変身しようとするが、陸橋の上に、あの白いコートの女の後ろ姿 を見つけた。 女は2頭の怪獣の闘いを見つめている。

ケルビムの大角攻撃(裂岩マチェットホーン)、尻尾攻撃(超音速クラッシャー テイル)の前に劣勢のミクラスだったが---時間切れ。 忽然と姿を消した闘いの相手をむしろ探すそぶりのケルビム。

謎の女がだんだん長くなる気のする舌で、舌なめずりをするとその口もとを手で拭う。 ケルビムは空へ飛んで行ってしまった・・・。 女を追ったミライだったが、その姿を見失った。

「幸い・・・(また思い出せん)」「ケルビムです。」ケッ!「ケ ルビムは日本海へ潜伏中だが、こんなに被害を広めて、どう責任を取るつもりだ !?」モニターには破壊されたビル群の映像。

「すいません。あたし、怖いのダメなんです…」「だいたいね、GUYSクル ーが敵前逃亡だなんて…」「補佐官!マスコミが会見場に集まっています が」「わかってるよあ!嫌だなぁ・・・」「早く!」被害状況の説明会見なのだろうかしぶしぶ会場に向かうトリヤマ。

うなだれ、涙を拭うコノミにリュウが近づいた。 コノミの肩に軽く手を置く。「まぁ、気にすんなよ。マケット怪獣がダメでも、GUYS には俺たちの翼がある!」「あぁ、怪獣は所詮、怪獣だったってことだ。お 前のせいじゃない。」とジョージ。

仲間達が見守る中、コノミは黙って作戦室を飛び出すと、プールサイドへ行き、しゃが みこんだ。

「コノミさん!」ミライが声を掛けると、コノミの手に持っていたメガネ が手を離れ水中へ落ちた。 「あっ!」コノミが声をあげた次の瞬間---ザブーン!ミライの隊服が脱ぎ捨てら れ プールの底に落ちたコノミのメガネを拾い上げ、水面に顔を出すミライ。

コノミの方を真顔で見つめ・・・「デュアッ!」メガネを自分の目元へかざす。 「なに、それ?」「知りません?勇気の出るおまじないです。」メガネをコノミ へ渡すと、ミライは後ろ手でプールサイドにのぼり、腰をおろす。

思わずまねるてみるコノミ「デュアッ!」コチッ!「痛っ」メガネのフレームが顔に当たった。「大丈夫で すか?笑」

「ため息…ねぇ、ミライくん。あたしってGUYSに必要ないのかな?」「こんな あたしじゃ、ミクラスも呆れるよね。」ミライは真剣なまなざしでコノミを見つめた。 「ウルトラマンメビウスの最初の闘い、リュウさんから聞いてますよね?」

闘い終えたメビウスにリュウが吼える。「周りを見てみやがれ!なん も守れてねぃじゃないか!」破壊された街の建物---

「…って、最初はそんなだったんです。それに、僕はミクラスの方がすごいと思 いますよ。」「え?」「だって、メビウスより短い、たった1分間の限界の中で 闘わなくちゃいけないんですから。」

作戦室にミライが戻る「何かわかったんですか?」 「ケルビムはあの吐瀉物で…」 「遠距離の敵に対応しているようなんです。」(弾道エクスクルーシブ スピット)

「つまり・・・ガンフェニックスで近づこうとすれば、また火球を吐かれ る恐れがあるってことだ。」 「被害が拡がるってことですよね。」「とはいうものの、あき らかにケルビムは、近距離の敵にはコブ付きの尻尾で対応している。」

「あの尻尾を裂けて、至近距離で攻撃しなければならない。」 「いるじゃないですか。ミクラスが。」ミライの言葉にあの、・・がなんで的な表情のメンバーたち。 「ミクラスを近距離に出現させ、そのまま至近戦に持ち込めば。」

「確かにその手しかない。」「お前まで何いってるんだ?」テッペイにリュウが 振りかえる。 「ずっと考えていたんです。過去に出現したミクラスは、何故逃げたり せずに敵に立ち向かって行ったんだろうって。」「例えば、ミクラスをてなずけ ていた優秀な監督者がいたとしたら…」

「それって、ウルトラセブン…」「少な くとも、君らの中で、その可能性が一番高いのは?」ミライの発言に割って入る ように、サコミズが静かに言った。

その頃、私服のコノミはみやまほいくえんをフラフラと訪れていた。 「コノミ!?」園児の帰った園庭でコノミを見つけた同僚は、コノミを保育室へ 招き入れた。

「見て。みんなで一生懸命描いたのよ。」 教室の後ろの壁一面に、園児たち一人一人が描いたGUYS隊服姿のコノミ隊員。 そこには笑顔で元気なコノミの姿が描かれていた。

「コ」「ノ」「ミ」「先」「生」「が」「ん」「ば」「っ」「て」「ね」と花丸 に一文字づつ書かれたメッセージも。 絵を描く子どもたちの情景が浮かんでくる。みんな懸命に描いている。「できた ーー!」コノミが子どもたちへ宛てた、隊服姿の写真付き葉書も貼ってある。

「ごめんなさい…あたし…」耐え切れず保育室を飛び出すと、園庭の肥えたウサギ小屋の 前へ。

「いつもそうやって逃げてんだ。」振り向くとマリナがいた。 「GUYSから逃げて、子どもたちからも逃げて。今度は何から逃げ出すつもり?」 「あたしはマリナさんのように強くないし、カッコよくもないし。」 「コノミちゃんってさ、ウサギみたいな娘(こ)だよね。臆病で、泣き虫で、逃げ足だけは速くて。 だけど、側にいるだけで誰からも愛される。あたしからすると 、かなり羨ましいキャラなんだけどなー(笑)」

「コノミのどこが臆病なんだい。忘れたわけじゃないだろ?そいつら(肥えたウサギ)を 必死で守ろうとしたのを。」ジョージとテッペイがいつの間にかたっていた。

「そんなコノミさんに何かを感じたから、ミクラスは心を開いたんだと思うんで す。」 「ミクラスがあたしに?」ミライとリュウもやってきた。 「リュウさんが、話があるそうです。」「ちげーよ、お前が無理やり…」笑顔の マリナがリュウの肩をポンと叩く。

「ケルビムに火球を吐かしたら、また被害が出ちまう。そうしねぇ為にも、やつ の尻尾が届く範囲内に、飛び込むしかねぇんだ。」「うーーん、だからその、つ まり何つーか…」ミライが続ける。「コノミさんとミクラスの力が必要ってこと です。」メモリーディスプレイをコノミに渡す。

謎の女が天に向かい手招きする。「おいで。」 ケルビムが再び街中に降り立った。

「ケルビムが活動を再開した。」リュウがサコミズからの連絡を受け取った。「 ジーアイジー」

ジョージとリュウは、地上からトライガーショットを撃ってケルビムと対峙する 。「ダメか!」「おい、コノミはどこ行った?」「まさか、この後に及んで…」

ミライは陸橋の手すりの陰に身を潜めて隠れているいるコノミに声を掛けた。 「ミクラスは、あなたを選んだんですよ。」「えっ」「あなたは、ミクラスのお 母さんなんです。」「あたしが…お母さん…」

「そうか、すり込みだ!」「すり込み?」「ミクラスは、生まれて初め て目が合ったコノミさんを、お母さんだと認識したんですよ。」(ぴよぴよ)

その時、ケルビムの尻尾攻撃がコノミたちのいる場所を襲った。 崩れ落ちるコンクリートの固まりからコノミを守るミライ。「大丈夫ですか?」 コノミは、はじけ飛んだメガネを拾い「デユアッ!」と声に出し、それをかけた。

すくっと立ち上がったコノミは、カプセルを握りしめ走り出した。 ミライは基地へ連絡する。「補佐官!」 「そう容易く失敗したばかりの…モゴモゴ」「メテオール解禁!」横からサコミ ズがすんなり許可。

「サコミズくん、きみっ!?」「責任は私が取ります。私が書きますから。 」と報告書をペンで書くまねをする。「どうなっても、私は知らんぞ。」半分まぁそれならとう反応のトリヤマ。

ケルビを確認できる陸橋の上に立つコノミ。「ミクラス、お願い!」 カプセルを装填してシュート!ミクラス登場!

即座にミクラスをケルビムが睨む。ミクラスは情けない表情でコノミに訴えか ける。 「泣かないの!」「あたしだって・・・もう絶対に逃げない!最後までミクラス の側にいる!だから、ミクラスも闘って!ミクラスなら出来る!!」

そう言い終わった瞬間、ケルビムの星球のついた尻尾の先がコノミに襲いかかる !「コノミさん!」ミライが叫ぶ。

・・・?大丈夫?恐る恐る顔を上げると 何と、ミクラスがケルビムの尻尾を掴んでいた。

ミクラスはケルビムの尻尾を掴んでそのパワー全開で、ケルビムの巨体を振り回し ビルの上に、やべ、またビル崩壊か、しかしピタッ!一瞬動きを止め、方向転換。

緑地へドシーーンとケルビムを叩き付ける!「やったー!」喜ぶ隊員たち。 のし掛かり攻撃するミクラスに、ケルビムの尻尾が数度振り下ろされる。 そこへリュウとジョージが援護射撃。

「ミクラスーーー!」コノミも大声で応援する。 「メビウーース!」ミライがメビウスに変身!ミクラスを支えねぎらうと、ちょ うど1分、時間切れ。ミクラスは姿を消した。

さらに飛んできたケルビムの尻尾を、今度はメビウスが掴む。 メビウス共々、尻尾を振り回すケルビムだが、メビウスは離すもんかと食い下が る。

リュウとジョージの射撃が中央のケルビムに命中し、動きの止まったところでメ ビウスはケルビムの尻尾をケルビム自身に巻き付け動きを封じる。 すると、ケルビムの鋭い角が振り下ろされた(裂岩マチェットホーン)。

続いてケルビムが振り下ろす尻尾の攻撃に打たれるメビウス。カラータイマーが 鳴り始める。

「中距離だと火球、近距離だと尻尾、さらに至近距離だと角が待ってる なんて…」 「あの角を何とか出来れば…」「角だな。」リュウとジョージは顔を見 合わせ射撃攻撃をしようと構える。だが、彼らが撃つ前に角へ命中させた者が・ ・・。

「当たったー・・・」コノミがへなへなと座り込む。 角を失いうろたえるケルビム。

すかさず、メビウスは左腕にある光の剣で、瞬時に動くと、クルビムの胴体を斜めに切り裂く。ケル ビムは切断部分が一瞬青白く光、爆破!「やったーー!」大喜びする基地の隊員たち。

コノミはメビウスを見つめるメビウスは、頷き、空へ飛んでい く。 リュウとジョージがコノミの元へ。謎の女はさっさと姿を消していた。

ミクラスはあんなに頑張ったのに総本部の改良の余地有りということで回収されることになった。 ついでに、『補佐官の的確な判断で』と書いた一節により、報告書が実に良い仕上がりになっていたため それを書くサコミズが メテオール解禁の判断に任された。当然報告書はその調子でよろ しく頼まれた。

「コノミさん、残念でしたね。」ミクラスの回収に屋上でべそをかいていたコノミにミライが声を掛ける。 「ねぇ、最後にメビウス、あたしに何か言ってたみたいなんだ。何て言ってたの かな?」

「『ありがとう』きっとそう言いたかったんだと思いますよ。」
《ありがとう、きみのおかげで今日は4分間闘えた。》ミライはコノミを見つめ心の声でそうつぶやいたのだった。

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管理人ここが考察ポイント

ウルトラマンといえば戦闘時間ははずか3分、そこに人類の科学の集結ともいえるメテオールの技術と、 歴代の人類の友と言える怪獣との 協力と共闘により1分間とい時間が加算された。

泣いて逃げても1分。 勇気を振り絞り闘い挑んでも1分。 同じたった1分という時間であっても、この1分をどう使うか。

今までウルトラマンだけの戦術と分析により消費されていたこの3分という時間に、はじめて、 人類の英知とそれ以外の仲間の尊い力が加勢することができた。 これは夢の1分の加勢ではないだろうか。

つねにウルトラマンに庇護され、むしろ足手まといとすら思われた人類にも、 1分という時間の提供ができたのである。 そしてそれは、使い方を誤れば、おぞましい形にもなりうる科学という力と、 時にすべてを破壊しつくす、怪獣の力だったということが、とても意義深い設定ということになる。

へしゃげそうな仲間の心を支え、そしてそれによって自らも支えられる。 ミライとガイズ、人類とウルトラマンの共闘の道が示唆されてきたように感じるのであった。

ウルトラマンメビウス 第4話 「傷だらけの絆」

宇宙凶険怪獣 クルビム / マケット怪獣 ミクラス 登場

《シリーズ構成》赤星政尚 《設定考証》谷崎あきら 《脚本》小林雄次 《監督・特技監督》村石宏實

《監修・製作》円谷一夫 《製作統括》大岡新一 《企画》加藤直次 / 江藤直行 / 中村理一郎 《プロデューサー》岡崎剛之 / 渋谷浩康 / 山西太平 《制作プロデューサー》小山信行 《アソシエイトプロデューサー》小掛慎太郎 《ラインプロデューサー》中井光夫 《音楽プロデューサー》玉川 静 《音楽》佐橋俊彦

主題歌「ウルトラマンメビウス」  作詞:松井五郎  作曲:鈴木キサブロー  編曲:京田誠一   歌:Project DMM with ウルトラ防衛隊     (コロムビアミュージックエンタテインメント)

=本編スタッフ=

《撮影》倉持武弘 《照明》佐藤才輔 《美術》内田哲也 《録音》伊藤裕規 《操演》上田健一 《助監督》櫻井宏明 《装飾》遠藤雄一郎 《衣装》塚田亜矢子 《メイク》今井志保 《車両》野口茂樹 《制作主任》戸村祥章 《編集》矢船陽介 《VFX》石田延哉 / 田代定三 《デジタルエディター》柳生俊一 《VE》佐々木彰司 《スクリプター》湯澤ゆき 《キャスティング》小島文夫

=特技スタッフ=

《撮影》高橋義仁 《照明》高野和男 《美術》三池敏夫 《操演》村石義徳 《殺陣》岡野弘之 《助監督》野間詳令 《スクリプター》長谷川幸子 《スチール》渡辺 亨 《制作担当》土肥裕二 《キャラクターデザイン》丸山 浩 《キャラクターデザイン イメージボード》酉澤安施 《キャラクターメンテナンス》宮川秀男 《タイトルデザイン》佐藤さい子 《仕上げ》池田 遼 《CGIモーションディレクター》板野一郎

円谷CGI-ROOM 《CGIスーパーバイザー》早川哲司 《CGIデザイナー》祖父江成則 《CGIデザイナー》大坪隆仁 / 上田和彦 / 澤田元春 / 小嶋律史 / 森 裕二 / 坂 本竜治 / 小杉淑美 《CGIマネージャー》小田達哉

《エフェクトコーディネート》小野寺 浩 《エフェクトアニメーター》増田英和 《デジタルマットアート》有働武史 《カラリスト》高田 淳 《音響効果》古谷友二 《編曲》池田地香子 《整音》松本能紀

《MD担当》福井 顕 / 須賀久子 《催事宣伝》古池啓一 / 大野まゆみ / 菅野悦子 《製作デスク》石渡牧子 《番組宣伝》重松和世 / 橋本栄次 / 太田小由美 / 堀川勝一 / 武藤博昭

《協力》松下電器産業 / フィアット オート ジャパン / ガレーヂ伊太利屋 / ド ゥカティジャパン / ドゥカティ横浜 / クリエイティブ・オフィス ヤップ / 銀 座サクラヤ / プログレッシブ / キャン・インターナショナル / 日本照明 / 日 活撮影所 / 東宝ビルト / 東宝コスチューム / 開米プロダクション / 亀甲船 / スワラプロ / スリーエススタジオ / 富士通乾電池 / マーブリングファインアー ツ / ヒルマモデルクラフト / ハルジン/ グレイショコラ / 宗特機 / コダック / 月星化成 / タカハシレーシング / IMAGICA / 日本エフェクトセンター / クレッ セント / Adobe Systems / Autodeck / ボーンデジタル / 極東貿易 / D.A.S.T / パンチライン / D.A.A.C / RECARO / 岡村製作所 / フジ工業 / フジコーワ工業 /

ナナオ / 前田製作所レイト商会 / K2JAPAN / 富士グローブ / CASIO / KENNETH COLE / Zoff / FILA

《撮影協力》ルネサンス 石神井公園 / 味の素スタジアム/ 笠間砕石 / 梨花幼稚稚園

《制作協力》電 通 《製作著作》中部日本放送 / 円谷プロダクション 《提 供》BANDAI

キャストは、マニアレポートのページにてご紹介しています。

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