ウルトラマンメビウスのファンサイト・メビウスベルト【ウルトラマンメビウス 第42話「旧友の来訪」レイゴ考察】

ウルトラマンメビウス第42話「旧友の来訪」レイゴ考察ソフトバージョン

ウルトラマンメビウス・ゾフィー
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鳥が、けたましく鳴き、南の島ジョンスン島は大きく揺れていた。木々がメキメキ倒れ、そして突如怪獣ゴモラが出現した。

デレクションルームで、テッペイがミサキに顔を上げる「ジョンスン島にゴモラが?」 「はい。ですが、現地のクルーが到着した時にはもう・・・」ミサキは黒いファイルを開いて、 確認しながらクルーたちに伝える。

ミライが「跡形もな無く消えていた。」と報告を繰り返す。

マリナはテッペイに「ジョンスン島って、確か南太平洋よね?」 と聞く、テッペイが「そう。ここ最近で、地球の怪獣が南半球に、というより日本以外に出現した、 初めての事例という事になります。」 と説明すると、

トリヤマは後ろ手に手を組みながら「今まで我が国にばかり現れとったのがおかしいのだぁ!」とふんぞり返った。 マルも「宇宙怪獣や宇宙人まで、日本を目指していましたからねぇ。」とトリヤマを覗き込む。

サコミズは立ち上がり「そいつ等を地球に呼び寄せているという時空波の正体もまだつかめていない。みんな一層の警戒に務めてくれ。」 一同は「GIG!」と姿勢を正し、声を揃えた。

テッペイがまんざらでもない様子で「しかしゴモラかぁ・・・」と言う。 マリナが「ね、どんな怪獣なの?そいつ。」とテッペイに聞く。

テッペイは嬉々として「あのウルトラマンも一度取り逃がしたという強敵です。」 というと、両手で押しとどめて、 「あ、ちょっと待ってちょっと待って・・・」と自分のデスクの後ろの棚に首を突っ込むと、 「たしかゴモラは奥の方に・・・」と立ち並ぶ怪獣フィギアを、どかしながら後ろを探り、 「あ、あったー!」と叫び上げると 「大阪城は、一度ゴモラに壊されてるんですよ。」ゴモラを奥から引っ張りだして、計器の上に置いた。

ジョージが「また、日本に、なんて事は・・・ないだろうな?」ボールを抱えて、拭き拭き、しながら言う。 リュウは、「なぁに、そんときゃぁ俺たちが軽ーくひねってやるぜ。なぁミライ。」とゴモラの顔を指で軽く弾く。 ミライは笑顔で頷く「任せてください。」

その時、ビビビビ・・・ビビビビ・・・と1本の通信が入ってきた。

コノミは「はぁーい、はいはいはい。」とゆったりと返事をすると席に付いて応答した。 「はい、ディレクションルーム。へぇっ?着陸要請?」

トリヤマがいぶかしがる「マル、今日ここに来客の予定などあったかな?」 マルも首をふる「いえ、聞いておりませんが・・・」

コノミが「あ・・あのぉ、失礼ですが?」と確認をすると「えっ!優先度特A?GUYS総本部最高議長専用機?」 トリヤマとマルは「えっ!」と同時に首が前に突き出る。

ガイズクルーはコノミの側に駆け寄ると 一同「えーーーーーーっ!!」と声を上げた。 焦ったジョージは持っていたボールを高速で、拭き拭き、しはじめた。

トリヤマ「あ、あぁ!」は悲鳴を上げた。その時、セキュリティの男二人にガードされながら 、アタッシュケースを持つ最高総議長の影が、コツコツと足音を響かせてデレクションルームに近づいていた。

トリヤマは絶叫した「急げーーーー!」 それを号令に、慌てて将棋の駒の乗った将棋版を、そのまま片付けようとして前につんのめり、駒を撒き散らすリュウ。

テッペイは、自分の席の後ろの棚に乗った、怪獣のソフビを両手でわし掴むと、 コーヒーカップを入れる食器棚に怪獣フィギアをねじ込み、無理やり戸を閉めようとする 。

リュウは散らばった将棋の駒をかき集めるために「なんてこったー」としゃがみ込む。 コノミはミクラスのソフビや木製のオモチャなどを、袋にかたっぱしからぶち込み溢れた状態のままで、 片付けようと、 左から右に横断して反対側からきた ジョージと激突。

トリヤマは、なお叫ぶ「急げーーー」指差をし、激を飛ばす「総議長は世界のGUYSを総括する最高責任者たるお方。」 マルも叫ぶ「はい。」

マリナは机に飾っていた写真たてを抱え、どうしたことか、椅子を引きずっている。 ミライは青い蓋つきの洗面器のような形をしたものを抱えて走り、 ジョージはボールを持ったまま、 机の上にあったエキスパンダーを持ってただひたすらオタオタ歩き回っている。

トリヤマは声をからす「我がGUYS JAPAN総監がご不在の今、万が一にも粗相があってはならんぞー」

コノミは黄色い雑巾でディレクションルームの机の上の掃除を始め、 ミライは使用済みと思われるマグカップを持って走り、テッペイは駒拾いにしゃがむ、リュウの頭を走って飛び越える。 リュウはやっと将棋の駒を集め終わり、

ジョージはもはや、自棄になったのか、ボールとエキスパンダーを持ったまま、 演説をするトリヤマの横でうなづいている。

マルは、まくる「しかし、総議長自らアポ無しで来日だって、これはただ事ではありませんよー」 トリヤマも頷く「きっとー重要な用件があるに違いない!」

ミライはどこにあったのかコンテナボックスをもって走り、マリナは走りながら鏡をのぞいてメイクのチェックをしている。 テッペイは誰にともなく「ね、バッテリーはバッテリーは?」と言いながらカメラを持ち歩き、 リュウは白いハンカチで、ハンカチ王子よろしく、汗を拭き拭き、トリヤマ補佐官の前を横切った。

前を歩いていたセキュリティーの二人の男は、デレクションルームの前で一度、揃って立ち止まると、最高総議長に一礼して退く。 ドアがすべるように開く。

スタンドカラーの詰襟の形でカラーの部分は黒、見頃は赤紅色。 左胸やや上には、ガイズのエンブレムが縫い付けられてある。 スラックスは濃い焦茶色で、黒い靴とRay Ban風のサングラスを身につけている 最高総議長が入ってきた。

後ろからセキュリテイの濃紺の背広姿の男がついて入室する。 最高総議長は一同を遠慮なく、ぐるりと見回す。

トリヤマは上ずった声で「よ・・・よ、ようこそいらっしゃいました。最高総議長閣下!こんな極東の基地まで。」 と、うやうやしく頭を下げた。

次の瞬間、ポムッとリムエレキングがその、最高総議長の頭の上に出現、あっ、しまったという表情のクルーの前で、 くるりと空中で一回転すると、最高総議長の手の上にちよこんと乗っかった。 クルクルと鳴き声を立て、両手をかいぐりかいぐりとするリムに、最高総議長はふっと口元が緩むと、 リムをトリヤマに渡した。

そして、 頭を下げるリュウの前に立つ、つづいてマリナ、テッペイ、コノミ、最高総議長は、ミライの前で立ち止まるとしばし、 ミライをじっと見つめる。

ミライは最高総議長の鋭い視線に耐え切れず、目に動揺が走る。 ふっと、最高総議長がミライから視線をはずすと、サコミズを見て、つけていたサングラスをはずした。

と、「よぉ!サコッチ。」と笑顔で、サコミズの腕を叩いた。 一同は「サコッチ?」あまりのことに無遠慮に声を揃えて身を乗り出した。

サコミズはにっこり笑うと「ようこそ、GUYS JAPANへ。タケナカ総議長。」 と握手を交わした。

赤のネクタイと青のネクタイをしめた、セキュリティがドアの前に立って守る、タ ケナカ総議長とサコミズが会話する特別応接室の壁にガイズクルーは身を潜めて、 下からコノミ、ジョージ、マリナ、テッペイ、リュウ、ミライと階段状にひよんと顔を覗かせた。

ジョージはマリナの長い髪が顔に触れて、髪をどかすためにふぅーふぅーと息を噴き、マリナが手で髪をどかしてやる。

メンバーは上体を元に戻すと、 コノミが「サコミズ隊長とタケナカ総議長って、どういう関係なんでしょうか?」と聞く。

マリナも腕組みすると「『よぉ!サコッチ』だもんね。」 ジョージも頷く「40近くも年の離れた男2人の会話じゃないよな?」 テッペイが興味深々で「あそこで一体、どんな話をしてるんでしょうか?」と問う。

リュウが「よし、マリナ。お前の耳で、何とか中の話聞けねーか?」とマリナの肩を叩く。 マリナは顔をしかめて「特別応接室は完全防音だもん。無理よ。」と首を振る。

リュウは今度は「うー、よーしじゃ、ミライ!」とぼんやりしているミライを見る。 ミライは「えっ!盗み聞きはいけません!」と強く言う。

彼らの後ろにはいつのまにか、 ミサキが立っていた。「コホン!」ミサキの故意の咳払いにあちゃーの顔のガイズクルー。

タケナカは手を後ろに、壁にかかった歴代の地球防衛隊のマークを眺める。水槽の中の亀が水に飛び込む。その下の棚に 飾られていたのは、マットジャイロ マットアロー2号、 マットアロー1号(帰りマン)、 ウルトラホーク1号(ウルトラセブン)、 ジェットビートル(ウルトラマン)の戦闘機が飾られていた。

タケナカは、おもむろにジェットビートルを手に取る。

サコミズは「部下の前でサコッチは勘弁してくれよ。」と笑顔で、ソファ横のテーブルにコーヒーを出す。 タケナカは「いやぁ、すまんすまん。昔の癖が抜けなくてな。」とジェットビートルを 持って笑いながらソファに腰を下ろす。

サコミズは手元のビートルに視線を落としているタケナカをしばしの間、静かに見つめると「老けたな。」とつぶやいた。

タケナカは「よしてくれ、同い年じゃないか。」と返した。 サコミズ「は確かに生まれた年は同じだ。でも現実に俺は、お前の半分くらいしか生きちゃいないんだ。」 という。

「重要なのは生きた長さじゃない。あの空の果てで、誰にも出来ないような経験をお前はした。 そうだろ?お互い地球防衛の道に進んで、 科特隊の一チームを任されたお前が、突然地球外勤務を希望したって聞いた時は驚いたよ。」

「極東支部にはムラマツっていう優秀な指揮官がいたし、 ウルトラマンの助けがあった。俺の出る幕はないと思ったんだ。」

「お前が宇宙を飛び回っている間に、地球は今で言う『怪獣頻出期』に突入だ。 俺は参謀本部で、お前を恨んだよ。」サコミズは顎に手をやった。「何故今、俺の横にいてくれないのかってな。」

サコミズは「あは・・.」とすこし苦笑すると「仕方ないじゃないか。亜光速で飛んでる最中は、地球と交信出来ない。 それに一度出航したら、戻ってくるのは何年も先だ。」

「ウラシマ効果ってのはよく言ったものさ。」亀が水槽の中を移動する。「光の速さに近づくと、時間が引き延ばされる。 俺が宇宙船ですごす1年が、地球では5年にも10年にもなる。まさに浦島太郎の気分だよ。」と横に置かれた コーヒーカップをカチャリと音を立てて、手に取った。

タケナカは続けた「その宇宙を股にかけたキャプテン・サコミズが、また突然アストロノーツを廃業して、地球に戻って来た。」 サコミズは「あんな光景を見てしまったら、もう気楽に宇宙を飛び回ってはいられないさ。」というと、コーヒーに口をつけず、 テーブルにコーヒーのカップを置いた。

置かれた、コーヒーの中のクリームが白く渦をまく。 そしてその渦巻きは、太陽系の星が暗黒の中に瞬き、渦巻く世界を映し出した。

サコミズは回想していた「亜光速試験船イザナミ、4度目の試験航海。冥王星軌道を越えようとしていた時だ。 俺は搭載艇で母船を離れていた。」

キャプテン・サコミズの機上する戦闘機は、ジェットビートルと同型で、 ジェットビートルにハイドロジェネレートサブロケットを装備し、 宇宙ビートルとしてウルトラマン16話に登場したものと同系。イカズチと命名されているものだ。 イカズチは、たった1機で、突如、正体不明の大量の円盤に四方を囲まれた。

母船は通信する。『サコミズキャップ。こちら母船イザナミ。サコミズキャップ、今・・・』 円盤はイカズチに向けて、次々と赤いビームを放つ。

サコミズはその攻撃を歯を食いしばり、回避しながら、叫んだ 『来るなー!お前たちは冥王星の影から出るんじゃない!』 母船は続ける『・・・退避してください・・・』

サコミズ『お前たちだけでも、すぐに帰れ!そして伝えるんだ!地球が今も、外敵から狙われ続けている事を!』 母船は叫ぶ『キャップー!サコミズキャップー!!』

サコミズが円盤の攻撃にもはやこれまでと顔を『ふぅ!』とそむけた時、まばゆい光があたりを包み込んだ。

サコミズが目を開けると、「そこで俺は見た。無数の侵略円盤の前に立ちはだかる、銀色の巨人の姿を。」 その空間に凛と立つのはゾフィーの後ろ姿だった。

母船は必死でコンタクトを取り続ける『キャップー!どうしたんですか?応答してください。サコミズキャップ! 応答してください!』 ゾフィーは胸の前で一度手を水平にすると次に右手を立て、 M87光線を円盤に向けて打ちはなった。

サコミズは噛み締めるように 「圧倒的だった。そのウルトラマンはただの一撃で、あの大軍団を追い払い、そしてこう言ったんだ。」 ゾフィーの放った攻撃で瞬時に円盤はオレンジ色に宇宙を染めて、粉砕された。

ゾフィーはキャプテン・サコミズの前に立った。 『人間よ。ついに自力でここまで来たのか。やがて君たちも我々と方を並べ、 星々の狭間をかける時が来るだろう。それまでは我々が君たちの世界の盾となろう。次に会う時が楽しみだ。』 そういい残すと、ゾフィーは飛び去った。

「それがお前の最後の地球外任務になった。」 「俺たちは守られていたんだ。俺たちの知らないうちに。俺たちの知らない場所で。 俺たちの知らない敵から。」サコミズはそういうと立ち上がった「俺は彼等の心に応えたい。」

鳥が鳴く。 紫のスカーフ、黒い帽子、黒いマントと、黒づくめの男が岩場に忽然と立つ

「うおぉぉぉ!!あぁ!!」男が唸り声とともに手のひらを開くと、紫色の異様な渦巻きが起こり、 それはまるで生きた竜巻のようにうねうねと蠢き、 土中に潜り込み、その嵐の中からレッドキングが出現した。 レッドキングの腹部にその紫の渦巻きは深く、入り込んでいった。

レッドキングの目が赤く不気味に光った。「わっはははははは・・・」男は声を立てて不敵に笑った。

タケナカは続けた。「そしてお前は戻って来た。怪獣の出現が無くなって久しい、この地球へ。 お前が持ち帰った記録と証言が無かったら、今頃GUYSは存在していない。」とガイズのマークの貼られた壁を見やる。

サコミズは「そろそろ本題に入れよ。昔話をしに、ここに来たわけじゃないだろう?」 とタケナカを促す。「これをお前に預けたい。」タケナカは頷くとアタッシュケースを開き、平たい手のひらサイズの1枚の チップのようなものを サコミズに手渡した。

「これは・・・?」 タケナカが「うん。」と説明しようとした時。

アラーム音が館内に響いた。

サコミズがデレクションルームに姿を見せた「どうした?」 ミサキが報告する「多々良島に怪獣が出現しました。」

コノミが補足する「ドキュメントSSSPに2件、ドキュメントUGMに1件、同種族確認。」 テッペイもだ「レジストコード・どくろ怪獣レッドキング。」

トリヤマは「えーーい、ようやく矛先が我が国を外れたと思ったのに!」 と唸るが「補佐官!」とたしなめられて「あ」と首をすくめる。

タケナカは驚きが隠しきれない「ゴモラの次はレッドキングだと?」 サコミズが指示を出す。「GUYS sally go!」 一同は「GIG!」と声を揃えた。

リュウの「ガンフェニックス・バーナー・オン!」掛け声を皮切りに次々に白くジェット噴射を上げてガイズの戦闘機が 大空に飛ぶ。

黒ずくめの男が地面から、その様子を見上げる。

ミライが「レッドキング確認。」と報告。 サコミズは「人里に入らせるわけにいかない。溶岩地帯で食い止めるんだ!」 と指示を出す。一同は「GIG!」と答える。

レッドキングは足元の大岩を持ち上げると、到着したガンフェニックスに向けて投げつけた。 リュウは「ガンフェニックス・スプリット!」ととっさに2機に分離すると「ビッグバルカン!」と攻撃を仕掛けた。

マリナも「バリアブルパルサー!」 ジョージも「アルタードブレイザー!」 3人はトリプル連続攻撃を仕掛け、レッドキングには全弾命中するが、レッドキングはビクともしない。

レッドキングは手を振り上げると、溶岩群を叩き壊し、砕けた岩を次々にガイズメカに向かって投げつける。 尻尾を使って岩を投げ飛ばす技も見せた。

テッペイはデータを分析すると「筋力、瞬発力、強靭さ、すべてが過去に出現した個体を上回っています!」 と叫んだ。トリヤマは「何をやっておるんだ、何を!最高総議長が見ておられるんだぞ!」 と気が気ではない。

しかしタケナカは「いや、よくやっている。入隊して1年にも満たない若者たちが、 これだけの空中機動をやってのけるとは・・・」 とクルーに感心してみせた。

トリヤマはすぐさま「ですよねーーこれぞ、我がGUYS JAPANが誇る精鋭クルー・・・」と自慢したいところだが、 コノミが「ですけど!!このままじゃリュウさんたちが危険です!」と割って入った。

トリヤマが頷くと「よし、メテオール・・・」 しかしサコミズが「よせ!」と強く制止した。

トリヤマはやや驚いて「サコミズ隊長」とサコミズの顔を見る。 タケナカも「何故メテオールを使わんのかね?」と聞く。

サコミズはモニターを凝視しながら、「メテオールは切り札です。急場しのぎに使うべきではありません。」 リュウがそれに答えた「隊長がそう言うんだ。クルーズモードで行くぜ!」

マリナが「テッペイ君、作戦は?」と問いかける。 テッペイは「レッドキングにこれと言った弱点はない。作戦と言われても・・・」と首すじをかく。

そこにタケナカが「岩だ。奴の持ち上げた手元を狙え!」と作戦を与える。

レッドキングが岩を持ち上げたところで、 リュウが「ウイングレットブラスター!」と放つ。右手を打たれたレッドキングは岩を自らの足の上に落とす。

足の痛みに切れて近くの岩を蹴るがこれは、ダブル痛恨。 岩を蹴って痛がるレッドキング。

テッペイは驚く「あー・・・そんな方法が・・・」 タケナカは「足は大型生物に共通の急所だよ。」と語る。

ジョージが「とどめだー!」とレッドキングに突っ込んだところで、いきなりレッドキングがジョージに向かって飛び上がり 、まるで飛ぶように 頭から、突っ込んできた。 マリナが「ジョージ!!」と悲鳴を上げた。

ジョージはふいを突かれ「だっ・・!!」言葉にならない。 リュウも「ジョージ!!」と叫ぶ。

ミライは、その瞬間にメビウスに変身した。 メビウスは、まっこう突撃してくるレッドキングの頭をキックでジョージの前から、蹴り飛ばした。

トリヤマは「おおっ!来おった!」と思わず拳を振り上げ。 タケナカは「ウルトラマンメビウス。」とメビウスの勇士を見つめてそういった。

ジョージは「助かったぜ・・・」と思わずホッとする。

レッドキングは地面に降り立つと同時に、メビウスに向かって掴んだ大岩を投げつけた。 しかしメビウスはそれをキャッチすると、後ろに投げ捨て、レッドキングに飛び掛っていった。

メビウスは、レッドキングを背負い投げ、そして掴んだまま転がると、その勢いを使ってレッドキングを引き倒した。 起き上がったレッドキングに蹴りを入れると、首を捕まえて振り回す。

だが反対に捕まえられそうになり、首を掴んだまま後転して振りほどく。 もう一度蹴りを入れ、レッドキングの振り回した腕を、体を沈めてかわした。

後ろからの飛び掛っり攻撃は、振り落とされてしまう。 メビウスが起き上がったところに、レッドキングの尻尾が飛んでくる。

頭を一撃されたメビウスは、吹っ飛ぶ。 立ち上がろうとするメビウスに、レッドキングは次々を岩を投げつける。

それをかわしたメビウスは、大岩を持ち上げて投げようとするレッドキングの腹をとび蹴り。 その反動で、レッドキングは後ろの岩山に、頭から突っ込んだ。 頭を抜こうともがくレッドキング。

やっと頭の抜けたレッドキングが、まだぴよぴよとふらついているところに、「今だ!」リュウがタイミングを叫ぶ。 メビウスはメビュームシュートを放った。 レッドキングは仰向けに倒れた。

テッペイとコノミは「やったー」と同時に叫び、 トリヤマも「やったーー」 マルも「はい。」と喜ぶが、 タケナカは厳しい表情でモニターを見つめた「気を抜くのはまだ早い!」

その様子を観察していた例の黒ずくめの男は、手先から紫の渦巻きを倒れたレッドキングに向けて放った。 レッドキングは一度飛び出して、そしてもう一度入り込んだ紫色の竜巻に、巻きつかれるように包み込まれると、 その姿はゴモラに変形した。

テッペイがモニターを覗き込み 「古代怪獣ゴモラ・・・ジョンスン島で消えたはずのゴモラがどうしてここに!?」 トリヤマも慌てる「ど、ど・・・どうなってるのかね!?」 テッペイは混乱をはじめた「わかりません!確かにレッドキングだったんです!」

タケナカが「おそらく、どうした怪獣の生体情報を複製し、再現することの出来る宇宙生物なんだろう。」 と解説する。コノミが「じゃぁ、ゴモラもレッドキングも、とっくにそれに同化されちゃってたんですか?」 と驚く。 タケナカは言葉を漏らすように「あれゴモラであって、ゴモラではない。」と言い切った。

立ち上がったゴモラは、メビウスに向かって威嚇するように唸り声を上げる。 ゴモラの振り下ろす手を受け止めると、メビウスはパンチを連続して繰り出すが、ゴモラにダメージは無い。 反対に、ゴモラの一発で、メビウスはよろめいた。 ゴモラの体当たりでメビウスは後退。

ゴモラに向かって行った所をかわされ、メビウスは地面に倒れ落ちた。 ゴモラの尻尾の攻撃を、バック転でようやくかわすが、メビウスは立ち上げれない。 そこにゴモラは、頭の角を振りかざして突進して来る。

メビウスは角をつかまえてこらえるが、ゴモラに振り回されてそのまま飛ばされてしまった。 カラータイマーが赤の点滅に変わる。

サコミズが叫んだ「メテオール解禁!」 リュウとジョージは同時に吼えた「パーミッション・トゥ・シフト.マニューバ!」

リュウは「スペシウム弾道弾、ファイヤー!」と叫びリュウの打つスペシウム弾道弾はいくつも唸りながら全弾、 ゴモラの腹に炸裂した。内一発は ゴモラの尻尾を切り落とした。

マリナが「ブリンガーファン・ターン・オン!」と放ち、ゴモラはファンターンの威力で吸い上げられそのまき巻き上げられ 弾き飛ばされた。 タケナカがちぎれたゴモラの尾に「尻尾だ!尻尾に気をつけろ!」と警戒の指示を出す。 予測どおり、尾に攻撃されるメビウス。

ジョージが「ガトリングデトネイター!」と叫び生き物のように、攻撃しようと浮遊したゴモラの尾を破壊した。 メビウスはゴモラの攻撃のダメージから、立ち上がれないでいた。

ジョージが叫ぶ「どうした、アミーゴ!」 リュウもだ「その程度でやられるお前じゃねーだろ!」 マリナが叫んだ「私たちがついてる!立ち上がって!」

メビウスは仲間の声援を受け立ち上がった、そしてバーニングブレイブに変身だ! リュウは掛け声をかける「それでこそ、俺たちの仲間だぜ。行くぞ、みんな!」 一同声を揃える「GIG!」

メビウスはパンチやキックをくりだすと、ゴモラをそのパワーでぶん投げた。 リュウの放つ「インビンシブルフェニックス!」 とメビウスのメビュームバーストがゴモラに同時に炸裂。

ゴモラは大爆発をおこした。

リュウが「っしゃー!」 マリナも「勝った!」 ジョージも「よーし!」 みんな歓喜に沸く。

ディレクションルームも「やったー」と飛び上がり。 サコミズが「よくやった、みんな。」とねぎらう。 頷く、タケナカ。

サコミズはタケナカを見つめた「俺は彼等の心に応えたい。」サコミズの脳裏には、自分の前に立ちはだかり、 攻撃から守ろうとしてくれている ゾフィーの姿が脳裏をかすめ。 「人知れず俺たちを守ってくれた彼等の心に。ただ守られているだけじゃない。同じ場所に立って、 同じ痛みを苦しみを、同じ喜びを、」勝利に沸くカイズクルーに目線を走らせながら「ここにいるクルーたちとならそれが出来ると信じてる。 だから俺はここにいる、この場所にいるんだ。」

タケナカの「来た甲斐があったよ。」という肩にサコミズは手をおいた。

そのころ黒ずくめの男は、紫色の竜巻のような物体を呼び戻し、自らの広げた手のひらの中に収めた。

男の影が、ヤフールの姿と重なると男は「はははははははははは」と高笑いを続けながら、マントを広げた。 空がガラスを割ったように赤く割れ、男は吸い込まれていき。

そして空は何事もなかったようなつかのまの静寂を取り戻していた。

管理人のここがポイント

今回のポイントは俺たちは守られていたんだ。俺たちの知らないうちに。俺たちの知らない場所で。 俺たちの知らない敵から。だから、 人知れず俺たちを守ってくれた彼等の心に応えたい。

ただ守られているだけじゃなく、同じ場所に立って、同じ痛みを苦しみを、同じ喜びを、分かち合いたい。 それが、夢の一つの形だということにつきるだろう。

今回のストーリーで空想するとすれば、ウルトラマンは実は我々の遠い未来の姿なのかもしれない。 ミライ自身が、地球はウルトラマンの過去に似ていたから守りたいという説明があったが、

これは、ウルトラマンの過去が実は、人間であることを知ったもしくはそうだと、勘違いした何者かが、 人間を抹殺するもしくは、征服することによって未来のウルトラマンの力を手に入れようと企てた。

いつかそうなるためのキーマンの遺伝子がもしかしたら、日本で生まれ、その力が脈々と継承されているのではないか・・ したがって、日本がその攻撃のターゲットとなる。 などど自由に、妄想してみるのもよいではないだろうか。

ウルトラの遺伝子をもつものをみんなで守り、育てていると考えるとそれもまた楽しいではないか。

サコミズがメテオールを安易に解禁しなかったことも、今の人類の英知がメテオール技術なら、それは最後の切り札であり、 ギリギリまで踏ん張って、そしてウルトラマンが助けてくれるという、ウルトラの1つのセオリーにならった。 力に頼る時の大切な姿勢を明確にしたといえる。

地球も宇宙の一員である。 いつかは自分の国、自分の星のレベルを超えて、太陽系、銀河系の平和を守るための戦士となる必要があるだろう。

こういったウルトラマンを通してのグローバル教育は、 これからの新しい社会に「生きる」人を育て、異文化衝突と解決・異なるものへの理解・ グローバルマインドへの目覚めを推進する重要 な役割を、ウルトラマンは担っていると言える。

ウルトラマンメビウス 第42話「旧友の来訪」

宇宙同化怪獣 ガディバ どくろ怪獣 レッドキング 古代怪獣 ゴモラ 登場 

《キャスト》ヒビノ ミライ 五十嵐隼士 / アイハラ リュウ 仁科克基 / カザマ マリナ 斉川あい / イカルガ ジョージ 渡辺大輔 / アマガイ コノミ 平田弥里 / クゼ テッペイ 内野謙太 / サコミズ シンゴ 田中 実 / トリヤマ補佐官 石井愃一 / マル補佐官秘書 まいど 豊 / ミサキ ユキ 石川紗彩 / 黒ずくめの男 清水紘治 / 川又シュウキ / 宮里亮 / 声の出演 田中秀幸 / 寺尾たかひろ / タケナカ最高総議長 佐原健二

《スーツアクター》岩田栄慶 / 末永博志 / 福田大助 / 岩崎晋弥 《シリーズ構成》赤星政尚 《設定考証.脚本》谷崎あきら 《特技監督》鈴木健二 《監督》佐野智樹 《監修・製作》円谷一夫 《製作統括》大岡新一 《企画》岡崎剛之 / 江藤直行 / 中村理一郎 《プロデューサー》岩佐芳弘 / 渋谷浩康 / 山西太平 《制作プロデューサー》小山信行 《アソシエイトプロデューサー》小掛慎太郎 《ラインプロデューサー》中井光夫 《音楽プロデューサー》玉川 静 《音楽》佐橋俊彦

=本編スタッフ=

《撮影》倉持武弘 《照明》佐藤才輔 《美術》内田哲也 《録音》岩岡龍巳  《操演》上田健一 《助監督》石川 整 《装飾》大藤邦康 《衣装》宮崎みずほ 《メイク》今井志保 《車両》野口茂樹 《製作主任》戸村祥章 《編集》矢船陽介 《VFX》田代定三 《デジタルエディター》柳生俊一 《VE》高田秀雄 《スクリプター》吉岡華子 《キャスティング》小島文夫

=特技スタッフ=

《撮影》新井 毅 《照明》高野和男 《美術》佐々木朋哉 《操演》根岸 泉 《殺陣》岡野弘之 《助監督》伊藤良一 《スクリプター》吉岡華子 《スチール》橋本賢司 《制作主任》菊池英次 《キャラクターデザイン》丸山 浩 《キャラクターデザイン・イメージボード》酉澤安施 《キャラクターメンテナンス》宮川秀男 《タイトルデザイン》佐藤さい子 《仕上げ》池田 遼 《CGIモーションディレクター》板野一郎 / 円谷CGI-ROOM 《CGIスーパーバイザー》早川哲司 《CGIディレクター》祖父江成則 《CGIデザイナー》大坪隆仁 / 澤田元春 / 小嶋律史 / 森 裕二 / 高松玲子 / 川口智久 《CGIマネージャー》小田達哉 《エフェクトコーディネート》小野寺 浩 《エフェクトアニメーター》増田英和 《デジタルマットアート》有働武史 《カラリスト》高田 淳 《音響効果》古谷友二 《編曲》池田地香子 《整音》松本能紀 《MD担当》福井 顕 / 須賀久子 《催事宣伝》古池啓一 / 大野まゆみ / 菅野悦子 《製作デスク》石渡牧子 《番組宣伝》重松和世 / 橋本栄次 / 太田小由美 / 堀川勝一 / 武藤博昭

《協力》松下電器産業 / ドゥカティジャパン / クリエイティブ・オフィス ヤップ / 銀座サクラヤ / プログレッシブ / キャン・インターナショナル / 日本照明 / 東宝ビルト / 東宝コスチューム / 開米プロダクション / 亀甲船 / スワラプロ / スリーエススタジオ / 富士通乾電池 / ヒルマモデルクラフト / ハルジン / グレイショコラ / 宗特機 / コダック / ムーンスター / 日本エフェクトセンター / IMAGICA / クレッセント / AdobeSystems / ボーンデジタル / D.A.S.T / スタジオ・バックホーン / パンチライン / ワンダリウム / RECARO / 岡村製作所 / ナナオ / レイト商会 / K2JAPAN / 富士グローブ / KENNETH COLE / Zoff

《撮影協力》味の素スタジアム 荒崎公園 《制作協力》電通 《製作著作》中部日本放送 /円谷プロダクション 《提供》BANDAI

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