ウルトラマンメビウスのファンサイト・メビウスベルト【ウルトラマンメビウス第8話戦慄の捕食者ウルトラマニア考察】

ウルトラマンメビウス第8話「戦慄の捕食者」

【メビウスベルトマニアライター 棺桶のジョー】

監督:梶  研吾/特技監督:菊地 雄一/ 脚本:小林雄次/シリーズ構成:赤星 政尚/設定考証:谷崎あきら 高次元捕食体ボガール、マケット怪獣ミクラス、リムエレキング 登場

トリヤマ補佐官(石井愃一)がまた新しい話を持ってきた。相方?のマル補佐官秘書(まいど豊) *1とともに、マケット怪獣をカスタマイズして化する案である。

ボガールの弱点が電気であり、電気を持つ怪獣の要素を入れて対決させるのである。 使われる怪獣はエレキング、コノミ(平田弥里)がデータを出すが、 それは再生エレキングで、テッペイ(内野謙太)はドキュメントUGにある分と言う*2。

ミクラスとエレキングを足せば無敵である。電流で倒せるか、ジョージ(渡辺大輔)がいぶかるが、コノミは大丈夫と言う。 そこへミサキ・ユキ(石川紗彩)も来る。ユキはマケット怪獣によりGUYSの戦力強化を提唱するが、 その理由には、謎の青い巨人、コードネーム・ツルギのこともある。

ユキはどうやらツルギを敵と思っている模様*4であり、そんな考えにミライ(五十嵐隼人)は疑問を抱く。 ミライはリュウ(仁科克基)に青い巨人のことを質すと、リュウが突然作戦室から出て行き、それをミライが追う。

 だが、GUYS本部では、異変が起きていた。粒子加速器*3が故障したとマル秘書がトリヤマ補佐官に耳打ちする。 地下にある高エネルギー施設から何かが漏れたのだ。 それも、10kmもある代物で、調べられない…と思っていたら、サコミズ隊長(田中実)の肩に何かいる、 それはリムエレキングであった。

実は、ミクラスをパワーアップさせるために、エレキングのデータを入れたのだが、 ミクラスはエレキングに倒されたことがあるため、 トラウマになっていて*5、エレキングの要素を排除してしまったのである。

そのエレキングの分子密度が排除されたと言う。 隊長ジ〜ン(笑)、リムエレキングは何とかコノミが持っているものの、どうしよう…と思っていたら、 テッペイは「僕たちが処理しなくても」という。そう、マケット怪獣は1分経ったら消えるのである。 これでトリヤマ補佐官はメデタシメデタシ…と思ったが…

 リュウはある場所へ来た。そこは、ミライと初めて会った場所だが、リュウにとっては、 それよりもセリザワ隊長(石川真)との大切な思い出の場所である〜ある時、リュウは総本部のアーカイブを見てしまった、 今まで地球は防衛チームが守っていたと信じていたリュウだが、ほとんどはウルトラマンの手により守られていたのだ*6。

ならば、GUYSの存在理由は何かとリュウが問うと、セリザワは、 「ウルトラマンは防衛チームが限界まで戦ったときに初めて戦ってくれる」 *7と言い、子供の頃友達から聞いた「ウルトラ5つの誓い」〜その友達が、ウルトラマンから聞いたというもの〜を語る。

1つ、他人の力を当てにしないこと…そう、リュウはウルトラ5つの誓いをセリザワから、 この場所で教えてもらったである。 1つ、腹ペコのまま学校へ行かぬこと、1つ、天気のいい日に布団を干すこと…そして、 隊長は生きていた、間違いない…しかし、 リュウに「誰だ」と言った…それを知り、ミライは納得し、2人で基地へ戻る。だが、何かの予感で、ミライは走り出す!

 だが、基地で隊員たちが食事*8をしていると、また異変!電気が点滅する。 リムエレキングが出現し、尻尾をコンセントに差し込んで!基地の電気を吸っていたのである。

しかも、今回は1分経っても消えない、漏れ出した電子密度が基地のナノマシンと結合して、 次から次へリムエレキングを生み出しているとテッペイは言う。基地のエネルギーを使っているためである。 そんなリムエレキングをジョージが取り上げると、感電して頭の毛が総立ち*9、ノシイカになってしまう…(泣)。

 そして、ある廃工場、セリザワが入ると、その背後にあの、謎の女(小山萌子)が現れる。 トカゲのような長い舌を巻いて「ツルギ、消えろ」と言う謎の女に、セリザワは「消えるのは貴様だ」 と放ち、バトルとなる。

超能力で工場の廃材を持ち上げ、セリザワに叩きつける謎の女、しかし、 セリザワは変身アイテムでそれを一刀両断、応戦する。 超能力対超能力、人智を超えた激しいバトルは、この場にミライが来たことで、謎の女が姿を消して一旦終わった。

リュウは、セリザワに、「君は僕と同じウルトラマンだろう、 青い体の君が、宇宙警備隊員*10でもない君がなぜこの星で戦っているのか、 なぜボガールを狙う」と問うが、セリザワは、 「ボガールは全てを食らい尽くす、奴の牙にかかり、いくつもの星が滅ぼされていった*11。

この星も、今や奴の餌場だ。お前がいくら倒したところでキリがない、ボガールは次々と新たなエサを呼び寄せる、 宇宙から、地底からも」と語り、ミライを変身アイテムの光で幻惑して、その場から去る。 と、ミライに、基地から召集がかかる。

 ボガールの出現、怪獣を捕食した(手から見て、サドラである)模様で、この期に、 ミクラスを使って攻撃をサコミズは提唱、渋るトリヤマ補佐官を「責任は自分が持つ」と説得し、 「GUYS サリーゴー」となる。 ノシイカのジョージに代わってコノミが出撃するのだが、そのジョージも「G・I・G」と根性?で答える。

 ワンダバGUYSのカラオケとともにガンフェニックス出撃である。リュウとマリナが空中から攻撃、 ミライはコノミと地上に降りて、ミクラスで攻撃である。しかしリュウたちの機体はボガールの念力に捕われてしまう*12。

そんな中、コノミはミクラスを「お願い」と送り出す。そこでミライはセリザワを見る。 ボガールに体当たりするミクラス、これでリュウたちは脱出できたが、飛行限界で空中戦が出来ない。 地上での戦いとなるが、マリナ(斉川あい)が負傷する。

ボガール相手に念力などでやられっぱなしのミクラス、肝心の電気攻撃は接近してやらないと使えず、 押され気味のまま、姿が消えてしまう。しかし、これは1分経ったからではない。 テッペイはマル秘書に、ミクラスには複数の電気怪獣のデータが入っていることを確認する。

ミクラスに取り入れられた怪獣のデータは、エレキングだけではないことを確認する。と、 ミクラスは突然ボガールのそばに現れて電気攻撃をかけた。

ミクラスには、他の電気怪獣として、 ドキュメントSSSP*13(スリーS Pと呼ぶ)に記録のあったネロンガと、 ドキュメントMATに記録のあったエレドータス*14のデータも入っており、この2匹は透明になることができるため、 この力を使えたものである。

ミライは変身しようとして、セリザワと対峙する。ミライは、 「その体は君のものじゃないだろう、セリザワさんを待っている人がいるんだ」と問い詰めると、 「セリザワ…」と戸惑う本人…ボガールがダメージを受けたのを見て、 ミライはメビウス(スーツアクター・和田三四郎)に変身して戦う。

今度こそ決着と、 主題歌の鳴り響く中、ミクラスからタッチを受けて戦うメビウス、それを援護するリュウ、と、セリザワを見つけ、 「セリザワ隊長、何で無視するんだよ」と問い詰めるが、セリザワはリュウの前でまたツルギに変身する、 その瞬間主題歌が止む…メビウスがボガールと戦っているうちに、メビウスもろとも倒すつもりなのだ。

ナイトシュートが放たれるが、メビウスは交わし、ボガールのダメージはない。 それを見て、リュウはツルギに「止めてくれ」と語りかける。

すると、ツルギは両者への攻撃を止めるが、その隙に、ボガールの攻撃を左肩に受けてしまう。 だが、メビウスは攻勢をかけて、パンチで叩きつけ、ついにメビュームシュートを放ち、ボガールを撃退した。

GUYSのメンバーは喜ぶが、ツルギはその場で消えた。それを見てリュウは「隊長」とつぶやく。 そして、メビウスは、空へ去っていった*15。

マニア考証

*1;特捜チームの上層部は、第1次シリーズや平成3部作のようにチームと協調的なもの、第2次シリーズやネクサスみたいに高圧的なものがあったが、こんな、マンガチックな上官はウルトラでは初めてです。それも、悪乗りではなく、まじめに演技して笑えるのは立派でっせ!(?)、この二人、GUYSを辞めても難波グランド花月(NGK)で吉本の仕事できまっせ!(?)。

*2:コノミが見たのはタロウと戦った分ですが、ファンタスティックコレクションでは「改造エレキング」となっているものの、ここでは呼称が変更になっています。UG=ウルトラ警備隊(Ultra Guard)のことであり、アルティメットガールではない(?)。ちなみにエレキングは過去、マックスまでで5回出ていますが、メビウスには平成セブン、マックス(2回)はカウントされていない模様です。

*3:粒子加速器は実際に兵庫県西部に、全長10kmのリングがあります。実物も本当に故障して困ったことがあったと記憶します。

*4:この発想のルーツはガイアとアグルの関係に似ていますが、こんなに早くツルギが敵呼ばわりされるのも異例です。もっとも、グレートやネオスでは、最初出てきた時に敵呼ばわりされ、ネオスなど本当に攻撃される始末…地球人に最初から歓迎されたウルトラマンの方が少ないかな?コスモスも、映画ではバルタンとの戦いの後、攻撃されそうになりました。

*5:トラウマは言わば心の傷で、私の周囲では、阪神・淡路大震災でトラウマを負った人がたくさんいました。ウルトラでは、テレビシリーズでは記憶にありませんが、平成セブン・Evolutionではネオパンドンとの戦いで、セブンはトラウマをパンドンに負っていて、アイスラッガーが上手く使えない描写がありました。

*6:こういう、地球人(人間)が守っていたと思っていたのに、事実は異なる、というのは、ゴジラ・モスラ・キングギドラ・大怪獣総攻撃で、防衛隊が倒したと思っていたゴジラが、実は再現不能な特殊兵器により倒されていた、というあたりを思わせます(この作品はマックスの金子修介監督、脚本は平成ウルトラの常連、長谷川圭一コンビです)。

*7:これは初代マン「小さな英雄」からの引用、こういうのを聞いて、マニアと、昭和からのファンはニヤリとします。

*8:基地内での食事シーンと言うと、初代マン、スカイドンでのカレー(余りに有名!)、タロウで、ZAT基地内でカレーだったかのシーンがありますが、食堂がある基地も、ガイアのエリアルベースにあったくらいか、ちょっと珍しいです。

*9:こういうノシイカ役は、初代マンのイデ、アラシなら珍しくもありませんが、イケメンのジョージとなると悲惨(泣)。髪の毛が総立ちというのは、ウルトラではありませんが、噂の刑事・トミーとマツで、トミー(国広富之)がマツ(松崎しげる)に「トミコ!」と言われて、奮起するシーンで、髪の毛が総立ちして変身?する場面を思わせます。しかし、ジョージ悲惨…

*10:テレビシリーズの劇中でウルトラの「宇宙警備隊」という言葉を、人間体で使ったのは初めてと思います。

*11:こういう敵は、単体ではマックス28話のルガノーガーなどがありますが、こうして星を滅ぼしに来るレギュラー敵というと、東映の戦隊シリーズの敵などが主で、東宝の超星神シリーズもそうで、一方ウルトラでは珍しいパターンです。

*12:念力で相手を威圧するシーンは無数にありましたが、戦闘機を捕らえるパターンは珍しいです。ちょっと、ウルトラでは記憶にありません。

*13:SSSP(スリーS・P)とは初めて聞かれた人も多いでしょうが、科学特捜隊の英訳がScience Special Search Partyであり、その略。たまに書籍でSSSPの記述を見ることもありますが、言葉になったのは、ウルトラ初と思います。

*14:ネロンガは初代マン3話に出てきた分で、マックスにも「ゲロンガ」として出てきましたが、エレドータスは帰マン15話に出た、電気を吸う怪獣です。電気を吸って透明になる、として、エレドータスを出すのはマニアック!ちなみにこの回には、バロム1に出て、後にキリエル人になった高野浩幸さんが出ています。

*15:この回も、ウルトラマンの飛行シーンは人形吊り。しかし、ウルトラマンが去ってそれで幕切れ、とは唐突で、次回へ興味がそそられる演出です。

番組クレジットは、管理人のレポートページにてご紹介しています。

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