ウルトラマンメビウスのファンサイト・メビウスベルト【ウルトラマンメビウス外伝 ヒカリサーガ SAGA2「勇者の試練」】

ウルトラマンメビウス外伝 ヒカリサーガ SAGA2「勇者の試練」

シリーズ構成:赤星政尚、設定考証:谷崎あきら、脚本:小林雄次、監督:菊池雄一

メビウスベルトマニアライター zzz

ウルトラマンヒカリ(声:難波圭一)・・・1人の人間によりそう名づけられた彼は宿敵ボガールを撃破し、 ウルトラの母(声:池田昌子)の力で再び「ウルトラマン」として生きることとなった。

数々の戦いを経て、彼はもう1人のウルトラマン、ウルトラマンメビウスにキングから授かったナイトブレスを託し, 一時地球を離れた。

この時の彼は宇宙警備隊の正式な隊員でもなければ、「ウルトラマン」 という言葉の本当の意味も理解しきれていなかったのだった。

光の国へ向かう途中、彼はオオシマ彗星の第2群を目の当たりにしていた。 すると突如彼の背後から凄まじいスピードで宇宙大怪獣ベムスターが襲ってきた!ベムスターと対峙するヒカリ。

ナイトブレードを召喚しようとするも、もはや彼の右腕にナイトブレスは装着されていなかった。 「構うか、俺は最後まで戦い抜く!」彼はナイトブレス無しで戦いを挑む。

隕石が飛び交う宇宙空間を縦横無尽に駆け回る両者はやがて荒れ果てた星に墜落した。だが彼は次第に圧倒され、 光弾を連続で浴び、膝をついてしまう。 そんな彼の危機の前に一筋の赤い光が降り注ぎ、彼を包み込んだ・・・

赤い光に包まれた空間で彼が出会った人物。それは宇宙警備隊隊長ゾフィー(声:田中秀幸)だった。 「宇宙警備隊員ではない君が何故そこまでして戦う。

銀十字軍隊長・ウルトラの母に授けられた命を無駄にする気か」戦いを続ける彼に語りかけるゾフィー。 「今度命を落としたら君はもう・・・」「わかっている!」彼は強く答えた。

「忘れたのか。君と1つになっている人間のことを」ゾフィーに言われ、彼の脳裏にウルトラの母の言葉が甦る。 「君が生きていられるのは彼の意思のおかげでもある。自分ひとりで生きていると思うな。この世に生きる者は皆、 支えあって生きているんだ」ゾフィーの言葉に彼は自分が人間の意志により生まれ変わったことを思い出す。 そして人間たちのために戦いたいと誓う。

戦友メビウスが激しい戦いに挑むことが出来るのも、人間たちの純粋な心に魅かれたから・・・・ そして忘れえぬ惑星アーブ。その澄んだ心に魅入られた彼だったが、 あの時は怒りに身を任せ、かつて抱いた純粋な思いを失っていた。

「彼らの命はもう戻らない。しかしこれから守れる命はある!」彼は決意を新たにし、立ち上がり叫んだ 「俺はこんなとこで倒れるわけにはいかないんだ!」「言ったはずだ。君は1人ではない・・・・・と」 赤い光が消え去ったとき、彼の隣にはゾフィーが雄雄しく立っていた。 ゾフィーの力強い声と共に二大ウルトラマンの共闘が始まった。

ベムスターを押さえつけ、次々と攻撃を決めていく両者。 ゾフィーの一本背負いが決まるなど戦いは有利に展開されていった。

ベムスターはこの状況を不利と判断したのか、宇宙へと逃げ去ろうとする。それに気づいた彼は飛翔寸前でベムスター を捕らえ、地に押さえつけた。 なおも逃げようとするベムスターは彼の拳を背に受けながらも這いつくばり地を走る。遂に岩壁に激突するベムスター。

彼は腹部に拳を叩き込むが、腹部の口に右手を吸収されてしまう。「カッカッカッ」嘲るかのようなベムスターの声。 しかしゾフィーのキックによりベムスターは吹き飛び、彼の右手もなんとか吸収されずにすんだ。

「くじけるな。その命は君1人のものではないんだ。最後まで戦いぬけ・・・ウルトラマンとして!」 ゾフィーの言葉を胸に受け、彼は再びベムスターに立ち向かう。

ベムスターを右腕一本で持ち上げ、岩壁に投げつけた。そしてとどめと言わんばかりに、 彼は前に突き出した両手の間から青白い光線をベムスターめがけて放った。 堪えるベムスターだったが、やがて力尽き倒れ爆散した。

苦闘を制した彼の下へ歩み寄るゾフィー。「ヒカリ、君を宇宙警備隊員として抜擢したい」 「しかし俺は」戸惑う彼だったが、「君にはまだすべきことがあるはずだ」 「ゾフィー」「君は立派なウルトラマンだ」彼に手を差し伸べるゾフィー。その気持ちに応えるかのように彼は手を握った。

光の国へと帰ろうとしその時、2人の頭上を新たなベムスターが飛び去っていった。 「あの方向には地球が!」追おうとする彼を制するゾフィー。

「大丈夫だ。地球にはメビウスがいる」「しかし!」「仲間を信じることも、 宇宙警備隊に必要な資質の1つだ」メビウスを信じ、彼は宇宙を見上げていた・・・

光の国に向かう彼らの姿を遥か彼方の惑星トワールの滝が映し出していた。成長したヒカリを見て頷くキング。 光の国へと向かう中、彼は心の中で呟く「俺が出会ったかけがえの無い仲間たち。 闇に閉ざされた俺の心に彼らが希望の光を照らしてくれた。そう・・・・光を」。 赤と青の光が宇宙の彼方へと飛び去っていった。

過去の作品とのリンクポイント

1宇宙大怪獣ベムスター

帰マン第18話「ウルトラセブン参上!」で初登場したベムスター。腹部の口で宇宙ステーションを飲み込み、さらにはスペシウム光線まで吸収するという強敵。 タロウでは改造ベムスターとして登場し、一度はタロウを退けると言う変わらぬ強さを見せ付けてくれました。 メビウスにおいては恒例(?)のガスタンク食いはなかったものの、メビュームシュートを吸収しました。 またアンドロメロスでは怪獣戦艦ベムズンが登場したそうです。

2宇宙警備隊隊長ゾフィー

初代マン最終回にて初登場したウルトラ六兄弟の長男にして、宇宙警備隊隊長(初登場時は隊員)である光の国の戦士。 必殺技のM87光線はウルトラ戦士の単独の光線技の中では最も高い威力を秘めていると言われています。 「ウルトラマンメビウス」では長らく謎とされてきたゾフィーの人間体が明かされることが話題になっています。

ウルトラマンマニア考察

1ヒカリの成長

彼は惑星アーブを守ることが出来ませんでした。しかしそのことを悔やみ続けるのではなく「これから救える命はある」と一歩前に踏み出します。 これはネクサスにおける姫矢や孤門の心境と似ているのではないでしょうか。セナを守れなかった姫矢、リコを失った孤門。しかし過去は変えられなくても、未来は変えることはできるかもしれない。過去を受け止めて新たな一歩を踏み出した2人と同じように彼も成長します。 また彼は自分が一人で戦っているのでは無いと言うことを思い出します。誰かと支えあって生きていく。それは彼も同じ。セリザワと支えあって生きているのです。メビウスもまた「地球にウルトラマンは僕しかいない」という重圧を感じますが、GUYSの皆と共に戦っていることに気づき、新たな進化を遂げました。心が成長したとき、人もウルトラマンも本当に強くなれるのでしょう。 今回はまさに彼が目指した「勇者」となるための「試練」だったのです。

2ゾフィーとの会話

メビウス本編にも少しだけ登場したゾフィー。その時もゾフィーは彼のことを「ヒカリ」と呼んでいます。リュウによって命名された地球での名「ヒカリ」を何故彼が知っており、その名で呼ぶのでしょうか。 考えられる理由はゾフィーが普段から光の国でヒカリの動向を見守っているか、もしくは地球でヒカリの活躍を見ているかのいずれかではないでしょうか。もし後者であるとするならば、既にゾフィーはおそらく人間体で地球にいることとなります。もしかするとこれまで登場した人物の中に該当者がいるのかもしれませんね。

3時系列

SAGA2は彼が地球を去った後の物語なのでメビウス本編に当てはめると第17話と第18話の間の出来事になります。 つまりメビウスが戦ったベムスターは彼らが目撃したあのベムスターだったわけです。

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