ウルトラマンメビウスのファンサイト・メビウスベルト【ウルトラマンメビウス外伝 ヒカリサーガ SAGA3「光の帰還」】

ウルトラマンメビウス外伝 ヒカリサーガ SAGA3「光の帰還」

【メビウスライター 帰りマン&ティガ命】

構成協力:赤星政尚、設定考証:谷崎あきら、脚本:小林雄次、監督:菊池雄一

M78星雲・・黄金の光の中にウルトラマンヒカリはいた。 「傷は癒えましたか?」と尋ねるウルトラの母(声:池田昌子)に、ヒカリ(声:難波圭一)は 「はい、ウルトラの母。あなたから授かった命、無駄にはしません。」と答える。

ウルトラの母の隣にはウルトラの父が、そしてそのまた隣にはゾフィーが立っていた。 ヒカリは体のサイズを小さくしていて、3人を見上げていた。

ウルトラの母はさらに「自ら命を落してしまえば、かけがえのない命を守ることもできません。 くれぐれもそのことを忘れずに。」と言い、ヒカリはうなずく。

ゾフィー(声:田中秀幸)が「地球に大いなる危機が迫っている。」言うと、 ヒカリは「地球に・・大隊長、私を地球に行かせてください。」 とウルトラの父を見て言うが、ウルトラの父(声:西岡徳馬)は「それはならん。」と答える。

「なぜです。私も宇宙の平和を守るために戦いたいのです。」 と聞くヒカリに、ウルトラの父は「お前は戦士としては、あまりに心が繊細すぎる。 地球で待ち受ける数々の試練に、お前の心は耐えられるのか?」と言う。

「確かに私はあの時、怒りに心を支配されました。」ヒカリは、 かつて惑星アーブでボガールからアーブの生命体たちを守れず、復讐の鎧を身にまとったことを思い出していた。 (SAGA1の回想シーン)「しかし、今の私は違います。」 と言うヒカリに、ゾフィーが「私からもお願いします。彼は宇宙警備隊員にふさわしい真のウルトラマンです。」 とフォローする。ウルトラの父が「よかろう。では、それを証明してみせろ。」と言うと、 ヒカリは「ありがとうございます。」と言い、飛び立っていった。

「彼一人で大丈夫でしょうか」と心配するウルトラの母に、 「心配はいりません。彼はもう一人ではありませんから。」とゾフィーが答える。 「これは彼にとって、ウルトラマンとしての最初の試練なのかもしれない。」とウルトラの父が言う。

宇宙空間を飛ぶヒカリの目に『惑星アーブで待つ。メビウスより』と書かれたウルトラサインが飛び込んできた。 「なぜメビウスがアーブに?」と不思議がりながらも、ヒカリは惑星アーブに降り立った。 かつて多くのクリスタル(アーブの生命体たち)に覆われた美しきアーブの大地・・今はすっかり荒れ果てていた。 アーブの大地の土を手に取ったヒカリにビームが放たれた。振り向くと、そこにはウルトラマンメビウスの姿が・・。

ヒカリに襲い掛かるメビウス・・。「お前、メビウスではないな。誰だ!」と戦いながらヒカリが言うと、 メビウスの姿はハンターナイトツルギの姿に変わった。

「見ての通りさ。俺はかつての貴様だ。」とツルギの姿の者(声:清川元夢)が言う。「メビウスはどこだ。」 と言うヒカリに、ツルギの姿を借りたその者は「地球にいるあのウルトラマンか。奴を殺るのは後だ。 まずは貴様に成り代わり地球へ向かう。そして人間共の前で破壊の限りを尽くすのさ。」と言う。

「では、あのウルトラサインは・・」と言うヒカリをフンと鼻であしらい、 その者は右手のナイトブレスからナイトビームブレードを出し、ヒカリに切りかかる。

ヒカリはそれをかわす。「鎧を捨て去った貴様は、俺様の敵ではない。思い知れ、 怒りこそ力の根源・・復讐こそ正の原動力だ。」というその者に、ヒカリは「違う!それは本当の力ではない。」 と反論する。

その者はブレードをヒカリに向け、「ならば俺を倒してみろ、ヒカリ。もしくは負けを認め、 俺様の僕になるか?」と言うが、ヒカリは、「断る!かけがえのない命を守る。 俺はそう決めたんだ!」ときっぱりと言う。

それを聞いたその者は、笑いながら正体を現わし、髪を手でかき上げた。正体はババルウ星人であった。 「ババルウ星人・・かつて光の国からウルトラキーを盗み出した・・」 戦いをM78星雲で見守っていたウルトラの父が驚きながら言う。 「そう、暗黒星雲の支配者・・」とウルトラの母も続けて言う。

ヒカリとババルウ星人はにらみ合う。「お前の策略、俺が阻止してみせる!」とヒカリが言うと、 ババルウ星人は、「貴様とはうまくやっていけるかもしれないと思ったんだがな、残念だ。」と言う。 次の瞬間に互いに前に進み、戦闘が再開され、互いに激しくキックやパンチを応酬する。

ババルウ星人は口から白い息を吐き、ヒカリを氷づけにしてしまう。ババルウ星人は口をぬぐうと、 勝ち誇ったようにヒカリに近づき、「かつて貴様が魅入られた惑星アーブ・・その大地と共に死ねるんだ。 本望だろう。命が惜しいか、ならば思い出せ、 憎きボガールを、あの時抱いた復讐心を。その怒りを力に変えれば、貴様はもっと強くなれる。 最後の警告だ。ここで死ぬか、それとも俺様の僕になるか?」と憎々しく言う。

氷に囲まれたヒカリは弱々しく「俺はウルトラマンだ・・」と言う。「そうか、ならば死ね!」 とババルウ星人は言うと、ヒカリに背を向け、スキップしながら立ち去ろうとする。

ヒカリの心の中で、「ヒカリ・・ウルトラマンヒカリ・・」と自分の名を呼ぶ懐かしい声が聞こえる。 「アーブ・・」ヒカリは驚く。アーブ(声:小倉優子)の声は続く。 「あなたはまだ戦えます。思い出すのです、我々と過ごした日々を。あの時の澄んだ心を・・」

ヒカリを囲むように、大地から次々とクリスタル(アーブの生命体)が突き出てくる。 それに気づいたババルウ星人は、首をかしげる。 大地から突き出た複数のクリスタルから光が放たれ、氷に閉ざされたヒカリに注がれる。 その光を受けたヒカリは力を振り絞り、自分を囲んでいた氷を破壊する。 ヒカリのカラータイマーが光り、ヒカリは鎧を身にまとい、かつてのハンターナイトツルギと同じ姿になる。

「馬鹿な!」ババルウ星人は目をこすり、驚く。「この鎧は・・」ヒカリは自分の姿に気づく。 「しかし、この全身にみなぎる汚れなき力・・あの時感じたものとは、まるで違う感覚だ。」 ヒカリは、かつて復讐の鎧を身にまとった時のことを思い出していた。(SAGA1の回想シーン)

「ウルトラマンヒカリよ、アーブの大地がお前の心に共鳴し、力を授けてくれたのだ。 それは復讐の鎧ではない。勇者の鎧だ。」遠くの星でマントをひるがえしながら、 ウルトラマンキング(声:清川元夢)がテレパシーを送る。

「勇者の鎧・・」ヒカリはかつてアーブの生命体から聞いた一つの予言を思い出していた。 「天空より舞い降りし勇者、光の鎧をまとい、アーブの大地と一つにならん。」(SAGA1の回想シーン)

「さあ、戦え!ヒカリよ!」再びウルトラマンキングのテレパシーが届く。 「はい!」とうなずき、ヒカリは再びババルウ星人と戦う。 格闘戦でヒカリはババルウ星人を圧倒する。

ババルウ星人が放つ光弾も手ではね返す。ヒカリは「アーブよ!」と叫びながら、ナイトシュートを放つ。 ババルウ星人は身をかわそうとするが、右肩を負傷する。

「ここまでだな、ババルウ星人。」と近づくヒカリに、ババルウ星人は、 「この雪辱、必ず晴らす。覚悟していろ。いずれメビウスも貴様も消えてなくなる。はっはっは・・」と言い、 左手で大地を叩く。煙が昇り、ババルウ星人は姿を消す。

ババルウ星人を探すヒカリに「ババルウ星人は地球へ向かっている。直ちに地球に急行せよ。」 と書かれたウルトラサインが・・。

「メビウスと共に戦うのだ。宇宙警備隊員として・・」ウルトラの父がヒカリにテレパシーを送る。 「ありがとうございます、大隊長。」そう答えると、 ヒカリは大地から突き出たアーブの生命体(クリスタル)のところへ行き、 「アーブよ、あなたたちが授けてくれた力、決して無駄にはしません。私は必ず地球の命を守り抜きます。この鎧にかけて。 」と話し、飛び立っていった。

「また一人、この宇宙に勇者が誕生した。その心は汚れなく澄みわたり、 その体は大地のごとく頑強な光の戦士、ウルトラマンヒカリ・・。」遠くの星でキングが言う。

「こうして俺は晴れて宇宙警備隊員の仲間入りを果たした。だが、これは終わりではない。 新たなる戦いの始まりに過ぎないのだ。 俺とメビウスの戦いは、ますます激しさを増すだろう。そんな俺たちに力を、心に光を照らしてくれ!」 ヒカリは、心の中でふり返りながら、地球の大気圏に突入した。

過去のウルトラ作品とのリンクポイント

1.ババルウ星人

(1)過去の戦い
ババルウ星人は暗黒星雲の支配者といわれており、レオ38話・39話に登場しました。 今回、ウルトラの父が言っていた「かつて光の国からウルトラキーを盗み出した・・」 というエピソードを以下に紹介します。

ババルウ星人は変身能力を持ち、この前後編において、 レオの弟のアストラに化けてウルトラの国に侵入し、第2タワーを破壊して、ウルトラキーを盗み出します。

このキーは、光の国のエネルギーをコントロールしているもので、この鍵を盗まれたことから、 ウルトラの星はコントロールを失って暴走します。ウルトラの星は地球に衝突しそうになります。

ウルトラ兄弟たち(初代マン、ゾフィー、帰りマン、エース)は、 ウルトラキーを取り返すためにババルウ星人が化けていたアストラを追い、 地球に降り立ちますが、レオは本物のアストラだと思ってババルウ星人をかばい、ウルトラ兄弟たちと戦います。

レオはウルトラ兄弟たちのビームを浴びて絶命しかかります。 *ババルウ星人がアストラに化けたのは、レオとウルトラ兄弟を戦わせることを狙っていたと思われます。

ウルトラキーは武器にもなるもので、ババルウ星人はウルトラキーで、 ウルトラ兄弟たちの命を狙います。

そこに来たキングにより、ウルトラキーは折られ、ババルウ星人は正体を暴かれます。 なお、この時、本物のアストラはババルウ星人によって、氷づけにされていました。

一旦、ババルウ星人は逃走しますが、やがてアストラはレオによって救出され、 レオとアストラの合体技でウルトラキーは復元され、アストラはウルトラキーをウルトラの星へと運び、 レオはレオキックでババルウ星人を倒し、地球とウルトラの星の両方にとっての危機は回避されます。 そして、この戦いで、レオとアストラの兄弟は、キングからの申し出により、ウルトラ兄弟の仲間入りを果たします。

(2)今回の話との共通点

今回の話との共通点としては、ウルトラ戦士に化けたこと、化けようとする相手を氷づけにしたことがあげられます。 さらに、そのやり口が非常に狡猾であることも共通しています。 それにしても、戦闘能力だけでなく、 ウルトラサインを送る能力までコピーできるとは・・ババルウ星人、恐るべき相手です

2.ウルトラ戦士に化けた宇宙人・生命体たち(カオスウルトラマンなどデザインが異なるものや、 ロボット、妄想、幻影などを除きます)

(1)ザラブ星人
初代マン18話で、初代マンに化けます。さらに劇場版メビウス&ウルトラ兄弟では、 メビウスに化けます。どちらも目つきが悪く、よく見るとバレバレなのですが・・ 最後はどちらも本物の光線技で倒されます。

(2)金属生命体アンギュロスと金属生命体ミーモス
アンギュロスはガイア16話でアグルに化け、ミーモスは同27話でガイアに化けます。 どちらも本物の光線技で倒されます。

(3)変幻生命体ゲルワーム
コスモス23話で、コスモス・ルナモードに化けます。最後は捜していた同族と再会し、宇宙へと帰っていきます。

3.光を浴びて復活
劇場版ティガで古代戦士たちの石像から光が湧き出て、デモンゾーアとの戦いで倒れたティガに注がれ、 ティガはグリッターティガとなって復活しますが、今回ヒカリがアーブの光を浴びて復活するシーンは、それを思わせます。

ウルトラマンマニア考察

1.ヒカリが光の国へ帰った理由

メビウス17話で、ウルトラマンヒカリがM78星雲に帰っていきましたが、 この時は体の限界を感じさせるシーンはあったものの、帰還の明確な理由は明かされませんでした。 「傷は癒えましたか?」というウルトラの母の言葉で、ヒカリが傷を負っていたことが明かされました。

人間並?に体のサイズを小さくしていたのは、その方がエネルギーの消耗が少なく、 静養するのに都合が良いからなのかもしれません。

2.ウルトラマンという言葉の意味

SAGA1、SAGA2で、ヒカリが「ウルトラマン」という言葉の意味を理解していない (あるいは理解しきれていない)と語られていますが、 「ウルトラマン」という言葉にはどのような意味があるのでしょうか?

ウルトラマン・・この称号は、単に優れた戦闘能力を持つ者に与えられるのではなく、 正しく優しい心を持つ戦士であることが条件であり、 過去に悪のウルトラマンとしては、 劇場版ゼアス2に出てきたウルトラマンシャドーやコスモスのカオスウルトラマン(&カラミティ)があげられますが、 ティガのイーヴィルティガ、カミーラ、ヒュドラ、ダーラムそしてネクサスのダークファウスト、 ダークメフィスト(&ツバイ)、ダークザキらにはウルトラマンの称号が与えられませんでした。

今回の話で、ババルウ星人に氷づけにされた時、 ヒカリは復讐心や怒りを思い出すこと、そしてババルウ星人の僕となることを拒否しました。

そして彼は「俺はウルトラマンだ・・」と言います。この言葉は、 ヒカリ自身が「ウルトラマン」という言葉の意味をはっきりと理解し、 ヒカリの心が闇に負けない光を取り戻したことを意味します。

3.光の帰還

かつて復讐の鎧を身にまとったヒカリは、SAGA1で予言された通りに勇者の鎧を身に付けました。 光と闇の二つの鎧・・ヒカリの場合は二つの鎧が色も含めて全く同じ外見であることに驚かされます。

外見が変わらないというのは、外見よりも、内面こそが本当に重要であることを示していて、 非常に考えさせられるものがあります。

振り返ってみると、我々人間も心の中にある闇に捕えられないように気をつける必要があります。 同じ姿の人間でも、ちょっと間違えば心が闇に染まってしまい、一度闇に染まると、 心の中の光を取り戻すのは大変であることをヒカリの物語が見せてくれました。

ヒカリは、大切なものを失った絶望の中から立ち直りましたが、最後にそれを支えたのは、 復活したアーブの生命体でした。アーブの生命体の復活は嬉しいものがありましたが、 自分が大切に想っている存在からの支えがあれば、さらに純粋で強い心を持てる・・互いに支え合うことの大切さも、 今回の話は見せてくれました。

「光の帰還」というサブタイトル・・メビウス5〜17話と、 このヒカリサーガ1〜3話は、まさにウルトラマンヒカリが心の中にある光を失い、 そしてその光を取り戻すまでの物語でした。

4.そして未来へ

メビウス9話「復讐の鎧」のレポを担当して以来、自分自身、 ヒカリに対してはずっと気になっており、彼が捨てた心(純粋な気持ち、優しさ) を取り戻すことを願っていましたが、それが達成されました。

ヒカリサーガはこれで完結しました。しかしながら、ヒカリの戦いはまだ終わってはいません。 ヒカリ自身が言っているように、これは新たなる戦いの始まりに過ぎないのです。 今後、ヒカリはいずれまた、メビウス本編の中で再登場するでしょう。

ヒカリが心の中の光を取り戻すのに、地球でメビウスが果たした役割は本当に大きなものがありました。 メビウスもまた、心優しき真の「ウルトラマン」と言えるでしょう。 メビウス本編の中で、ヒカリそしてメビウスが困難に打ち勝ち、新たな未来を拓いてくれることを願っています。

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